ST、第3世代技術によるMEMSセンサー4製品を発表:高精度で低消費電力を実現
STマイクロエレクトロニクスは、同社で第3世代と呼ぶMEMS技術を用いた「MEMSセンサー」4製品を発表した。スマートフォンやスマートウォッチ、FA、ヘルスケア機器などの用途に向ける。
MLCやQVAR検出チャネルを搭載した製品も用意
STマイクロエレクトロニクスは2022年3月、同社で第3世代と呼ぶMEMS技術を用いた「MEMSセンサー」4製品を発表した。スマートフォンやスマートウォッチ、FA、ヘルスケア機器などの用途に向ける。
新製品は、大気圧センサーの「LPS22DF」と「LPS28DFW」(防水タイプ)、3軸加速度センサーの「LIS2DU12」および、6軸モーションセンサーの「LSM6DSV16X」である。第3世代品はセンサー性能の向上に加え、出力精度の向上や低消費電力化を図った。
LPS22DFとLPS28DFWは、消費電流が最小1.7μAで、絶対圧精度は0.5hPaである。特に、LPS28DFWは最大測定範囲を1260hPaまたは、4060hPa(水深約30mの水圧に相当)より選択することができるため、水中でも垂直位置を正確に測定できるという。
パッケージはLPS22DFが外形寸法2.0×2.0×0.73mmの10端子LGAで、LPS28DFWは2.8×2.8×1.95mmの7端子LGAで、それぞれ供給する。2製品とも既に量産中で、単価は約1.90米ドルである。
LIS2DU12は、I2Cインタフェースの拡張版であるI3Cインタフェースを搭載した初めての加速度センサーだという。アンチエイリアスフィルターを搭載しており、動作時の消費電流は極めて小さい。100Hzの出力データレート(ODR)における消費電力がわずか3.5μAである。パッケージの外形寸法は2.0×2.0×0.74mmと小さい。量産は2022年内に始める予定。
LSM6DSV16Xは、電荷変動(QVAR)静電容量式センシング、機械学習コア(MLC)、ステートマシン(FSM)を搭載しており、高速応答と低消費電力を実現した。動作電流は最小12μAである。
特に、内蔵したステートマシンは、自己構成機能(ASC)を備えている。このため、デバイスがコンテキストを認識し、システムを起動させることなく自動的に再構成を行うことができ、電力消費の大幅削減が可能になるという。量産は2022年内に始める予定である。
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