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AMDの最新GPU「Radeon RX 6500 XT」戦略を読み解くこの10年で起こったこと、次の10年で起こること(62)(4/4 ページ)

2022年も新しい半導体チップが次々と発売されている。新製品ラッシュとなっているのは米AMDだ。今回はGPU「Radeon RX 6500 XT」を中心に報告する。

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QualcommとSamsungのフラグシップSoCを比較する

 表3は、2022年のQualcommのモバイル向けフラグシッププロセッサ「Snapdragon 8 Gen 1」とSamsungのExynos 2200の比較である。さらにMediaTekの「Dimensity 9000」があるが表からは割愛した。いずれも4nmで製造され、ARMv9のCPUを搭載し、GPUや5Gモデム機能を持つ仕様となっている。似通った仕様だが、各社のチップサイズや内部の配置などは依然として大きな差がある。


表3:Qualcommの「Snapdragon 8 Gen 1」とSamsungのExynos 2200の比較[クリックで拡大] 出所:テカナリエレポート

 図4は、2022年4月に発売されたSamsungのミドル向けスマートフォン「Galaxy A53」の様子である。スマートフォン市場に飽和感があるとはいえ、日常の一部となり、また社会インフラともなったスマートフォンはハイエンドとともにミドル(普及版)の強化が必須となっている。


図4:「Galaxy A53」の基板および搭載されているチップ[クリックで拡大] 出所:テカナリエレポート

 Galaxy A53の内部は、ほぼSamsung製のチップで構成されている。プロセッサはミドル向けの「Exynos 1280」、メモリや通信用のトランシーバー、電源IC、カメラセンサーなどもSamsung製だ。

 2022年以降も引き続き、ハイエンドとミドルの強化(充実)が進むことは間違いない。今回は取り上げなかったが中国メーカーは独自のアクセラレータープロセッサを強化し続けている。OPPOの「Mari Silicon X」、vivoの「V1」、UNISOCの「Tiger」シリーズなどいずれも特徴のあるプロセッサとなっている。機会があれば中国の新プロセッサ(RISC-Vも含め)を報告したい。


執筆:株式会社テカナリエ

 “Technology” “analyze” “everything“を組み合わせた造語を会社名とする。あらゆるものを分解してシステム構造やトレンドなどを解説するテカナリエレポートを毎週2レポート発行する。会社メンバーは長年にわたる半導体の開発・設計を経験に持ち、マーケット活動なども豊富。チップの解説から設計コンサルタントまでを行う。

 百聞は一見にしかずをモットーに年間300製品を分解、データに基づいた市場理解を推し進めている。


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