Micron、2022年末までに232層3D NANDを製造開始:CXLメモリについても言及(1/3 ページ)
Micron Technology(以下、Micron)の幹部は5月12日(米国時間)、投資家向け説明会「Mircon Investor Day 2022」で、2022年末までに第6世代の232層3D(3次元)NAND型フラッシュメモリの製造を開始する計画など、同社の展望について語った。
Micron Technology(以下、Micron)の幹部は5月12日(米国時間)、投資家向け説明会「Mircon Investor Day 2022」で、2022年末までに第6世代の232層3D(3次元)NAND型フラッシュメモリの製造を開始する計画など、同社の展望について語った。
Micronはここ数年、DRAMとNANDフラッシュ開発のリーダー企業としての地位の確立に取り組んできた。同社は2020年末に、CMOSアンダーアレイ(CuA)アーキテクチャを適用した置換ゲート(RG)技術をベースとする176層3D NANDフラッシュを出荷することを発表した。さらに、2021年初めには、1Znm世代のDRAMと比べてメモリ密度を40%向上させた1αnm世代のDRAMを発表した。一方で、Intelと共同開発してきた「3D XPoint」メモリについては撤退を決め、代わりにCXL(Compute Express Link)を用いたメモリの開発に注力している。
Micronのテクノロジーおよびプロダクト部門でエグゼクティブバイスプレジデントを務めるScott DeBoer氏によると、同セッションの技術分野で最も重要なニュースは、Micronが2022年末までに第6世代の232層3D NANDフラッシュの製造を開始する計画だという。
同氏は、「同ノードは、176層3D NANDフラッシュと比較して、密度と電力効率、帯域が向上する。外部および内部コントローラーは今後も、Micronの垂直統合の中核となる重要な要素である」と述べている。
Micronは、QLC(4ビット/セル) NANDフラッシュに引き続き注力しながら、2つの3D NANDダイを上下に積み重ねるCuAおよび2スタックプロセスアーキテクチャを拡張していくとしている。「ストリングスタッキング」とも呼ばれる同プロセスは、複数の層を貫通する接続孔のエッチングなど半導体製造における難題にも対処できる。この問題は、穴の深さが深くなるにつれて、穴の側面が歪んでNANDセルが正常に動作しなくなることで発生する。
DRAMに関しては、2022年後半に先進のCMOS技術を適用して1βnm世代の製造を開始し、2024年にEUV(極端紫外線)リソグラフィを導入して1γnm世代の製造を開始する計画だという。同社は、プレーナ型DRAMのロードマップを拡張しながら、3D DRAMの研究開発に継続的に投資していくとしている。
MicronのCEO(最高経営責任者)を務めるSanjay Mehrotra氏は、「過去5年間で、当社は技術、製品、製造に関して競争上の優位性を確立するために大きな進展を遂げた」と述べる。
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