ニュース
ルネサス、I3Cインテリジェントスイッチを発表:設計を簡素化、拡張性と信頼性向上
ルネサス エレクトロニクスは、I3Cインテリジェントスイッチ「RG3MxxB12」ファミリーを発表した。I3Cハブ製品として、次世代サーバやストレージ装置、通信機器などの用途に向ける。
I3Cハブ製品、次世代サーバやストレージ、通信機器などに提案
ルネサス エレクトロニクスは2022年5月、I3Cインテリジェントスイッチ「RG3MxxB12」ファミリーを発表した。I3Cハブ製品として、次世代サーバやストレージ装置、通信機器などの用途に向ける。
MIPI I3Cバスは、プロセッサなどと周辺デバイスを接続するためのスケーラブルな制御バスインタフェース。高い性能と信頼性、極めて小さい消費電力、低電磁干渉といった特長がある。I3Cスイッチを採用することで、I3Cネットワークでサポートされる容量とデバイスを柔軟に拡張することができるという。
RG3MxxB12ファミリーとして、今回は2製品を用意した。アップストリームを2ポートとダウンストリームを4ポート搭載した製品および、アップストリームを2ポートとダウンストリームを8ポート搭載した製品である。
しかも、I3CとI2Cに対応するデバイス間で、シームレスな変換を行うことができるという。これにより、従来デバイスでもコントロールプレーンネットワークに対しプラグアンドプレイで接続し、活用することが可能となった。
RG3MxxB12ファミリーは、一部ユーザーに対しサンプル出荷を開始した。2023年第1四半期には、一般顧客に向けた販売と量産を始める予定である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ルネサスが甲府工場を再開、300mm対応でパワー半導体の生産へ
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2022年5月17日、2014年10月に閉鎖した甲府工場(山梨県甲斐市)を、300mmウエハー対応のパワー半導体生産ラインとして稼働を再開すると発表した。設備投資は900億円規模で、2024年の稼働再開を目指す。 - ルネサス、ウィニング・コンビネーションを追加
ルネサス エレクトロニクスは、子会社のCeleno製Wi-Fiチップセットとルネサス製MCUなどを組み合わせたウィニング・コンビネーションソリューションとして、新たに10種類を発表した。 - エッジAIのSyntiant、ルネサスなどから5500万ドル調達
超低消費電力のAI(人工知能)アクセラレーターを手掛けるスタートアップのSyntiantは、5500万米ドルの資金調達ラウンドを終了し、同社の総調達額は約1億米ドルに達した。同社は2017年の設立以降、新規および既存の投資家に支えられてきた。 - 自動運転L2+/L3を普及車にも、ルネサスの「R-Car V4H」
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2022年3月8日、普及価格帯の車両にも自動運転レベル2+/レベル3を搭載可能にする車載SoC(System on Chip)「R-Car V4H」を発売した。ADAS(先進運転支援システム)や自動運転システムのメインプロセッシング用SoCで、最適なIP(Intellectual Property)の組み合わせによって、業界トップレベルの電力性能比を実現したという。同日からサンプル出荷を開始し、2024年第2四半期に量産開始予定だ。 - ルネサスの汎用MPU、64ビットRISC-V コアを搭載
ルネサス エレクトロニクスは、64ビットRISC-V CPUコアを搭載した汎用MPU「RZ/Five」のサンプル出荷を始めた。IoTエッジデバイスに向けて性能や機能を最適化している。 - RFトランシーバー回路の大幅な小型化を実現、ルネサス
ルネサス エレクトロニクスが、RFトランシーバー回路において、従来技術より大幅な省面積化を実現するとともに、低消費電力化やコスト低減、基板設計の容易化も可能にする2つの新回路技術を開発した。同技術を用いて22nm CMOSプロセスで試作したBluetooth Low Energy(LE)対応の2.4GHz RFトランシーバー回路は、電源系を含む回路面積を0.84mm2と世界最小(同社)にしたほか、消費電力も受信/送信時で3.6mW/4.1mWと低く抑えることに成功したという。