OEG、車載用eMMCの性能評価サービスを開始:SNIA SSS PTS規格に準拠
OKIエンジニアリング(OEG)は、車載機器などで用いられる不揮発性メモリ「eMMC」の性能評価サービスを始めた。不揮発性メモリの性能規格「SNIA SSS PTS」に準拠した試験をeMMCへ適用するために、独自の試験環境と評価技術を確立した。
「IOPS」や「Latency」などの性能評価も可能に
OKIエンジニアリング(OEG)は2022年6月、車載機器などで用いられる不揮発性メモリ「eMMC」の性能評価サービスを始めた。不揮発性メモリの性能規格「SNIA SSS PTS」に準拠した試験をeMMCへ適用するために、独自の試験環境と評価技術を確立した。
eMMCは、データの書き換えが可能で、電源を供給しなくても記憶を保持することができる。特に、車載用「イベントデータレコーダー(EDR)」は、国土交通省によって2022年7月以降の新型車より、装備が義務化される。EDRでは、車載カメラで撮影した車両の事故情報などを高速に書き込み、データを漏れなく保存しておく必要がある。このため、EDRの記録媒体としては、小型で電力消費が小さく、耐衝撃性能に優れたeMMCの採用が増加しているという。これに伴い、eMMCに対しても信頼性の高い性能評価が求められている。
OEGはこれまで、eMMCについて「エンデュランス(書き換え回数)」や「リテンション(データ保持)」「電源遮断耐性」といった耐久性試験サービスを提供してきた。そして今回、SNIA SSS PTSに準拠した試験を行える環境を新たに構築した。これにより、「IOPS(Input/Output Per Second)」や「Latency」などの性能評価が可能になった。
OEGによれば、開発した「SNIA SSS PTS」準拠の評価技術は、「SSD」や「SDメモリカード」「CFast」の性能評価にも適用できるという。
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