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株価データベースを「Docker」で作ってみる「お金に愛されないエンジニア」のための新行動論(4)(8/12 ページ)

今回は、株価情報のデータベースを「Docker」で作ってみます。長いエンジニア生活で私が学んだこと――。それは、「自力で作らなかったものは、結局、自分の”モノ”にはならない」ということです。だからこそ、やってみるのです。

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株価データベースをDockerで構築してみる

 ここからは後半になります。前回の連載でご紹介した、私がDIYで試みている、金融商品自動売買ツールの作成過程で得られたノウハウをご紹介していきたいと思います。

 前回、Go言語を使って、株や投資信託の価格をWebから取得する、”Webスクレイピング”の方法についてご説明しましたが、今回調べてみたら、証券会社のサイトから、これらの情報をまとめてダウンロードできることが分かりました ―― ビックリしています。

 私の知る限り、これらの情報を、証券会社はなかなか開示せず、高額で購入させられていたからです(あきらかに個人で購入できないような金額で)。

 といっても、前回ご紹介した”Webスクレイピング”が、全く無駄になったというわけではありません。Webに表示される情報であれば、株価以外の情報でも取得できます ―― もっとも、悪用もできます。パスワードクラッキングなどは、基本的にはこのやり方を応用できます。ただ、今どき、"Webスクレイピング"でクラックを許すような、マヌケなサイトがあるとは思えませんが。

そもそも「Docker」って何?

 今回は、SBI証券のサイトから、株価情報のファイルをダウンロードして、自分専用の金融商品(今回は株価)のデータベース(DB)の構築手順をご紹介したいと思います。

 まずは、株価情報DBを、Docker(ドッカー)を使って作成してみたいと思います。ITエンジニアなら誰もが一度は聞いたことがあるこの”Docker”ですが、気になっていても、なかなか始めるチャンスがない方も多いと思います。そこで、今回は、江端風のDockerの解説を試みて、構築手順を説明してみたいと思います。

 Dockerは”コンテナ”という単位で扱われます。VMwareやVitrualBoxと同様に「PCの中に複数のPCを作る」、いわゆる仮想OSと基本は同じと考えて良いのですが、使ってみれば「全然同じではない」ことが分かります。

 仮想OSでは、WindowsやLinuxのようなOSが丸ごと入っている、完全なPCとして提供されるのですが、Dockerのコンテナは、パッケージ単位(DB単位、コンピュータ言語単位、開発したソフトウェア単位)で動かします。

 感覚的にいうと「小さい」「軽い」「小回りが効く」「必要な時に動かせば良い」という感じで、仮想PCというより、ホストOSの一つのアプリケーションソフトのように見えます。パッケージの内容を指定しておけば、勝手に必要な部品をダウンロードして、コンテナを構築してしまう、という手軽さもあります。

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