ADASで要求増の車載PoC用インダクター、TDKが展示:テクノフロンティア 2022(1/2 ページ)
TDKは「TECHNO-FRONTIER 2022」(2022年7月20〜22日/東京ビッグサイト)に3年ぶりにリアルで出展し、最新の製品群から注目の製品などを展示した。
TDKは「TECHNO-FRONTIER 2022」(2022年7月20〜22日/東京ビッグサイト)に3年ぶりにリアルで出展し、最新の製品群から注目の製品などを展示した。
車載PoC(Power over Coax)用インダクター
車載PoC(Power over Coax)に向けたインダクターも展示した。ADAS(先進運転支援システム)の高機能化に伴い、カメラ用ECU(電子制御ユニット)の数が増加し、高速インタフェースのニーズが高まりつつある。その中で、「車載カメラから制御基板に映像信号を伝送する同軸ケーブルでは、信号伝送と電源供給を両方行うPoC化が進んでいる」とTDKは説明する。
TDKが展示した「ADL3225VM」は、電源ラインに信号のノイズがのらないようにするためのフィルターとして機能する。3225サイズ(3.2×2.5mm)で定格電流が1.2Aなどと高く、1M〜1000MHzという広帯域で高いインピーダンス特性を実現していることが特長だ。
併せて、開発中のPoC用インダクター「MLJ1608WG」も紹介した。新たに開発したフェライト材を使用することで、数百M〜2GHzの中高周波数帯域において、通電時の特性劣化を抑えつつ高いインピーダンスを実現するという。
開発中の「MLJ1608WG」のインピーダンス特性。中高周波数帯域では、従来のチップビーズは500mA通電時にインピーダンスが急激に低下してしまうが、MLJ1608WGでは低下の度合いが抑えられている[クリックで拡大]
積層セラミックコンデンサー(MLCC)では、車載用の「CGAシリーズ」を展示した。新製品で目玉の一つは「CGA6」である。同製品は3225サイズ(3.2×2.5mm)で静電容量が100μFと、小型大容量化を実現したものだ。定格電圧は4Vで「MLCCとしては低いが、昨今はICの駆動電圧が低いのでマージンは十分に確保できる」(TDK)という。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.