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「AI導入が医療機器の世界を変える」、NVIDIA担当者が語る超音波診断やMRIなどで広がる活用(1/5 ページ)

AI(人工知能)ハードウェアならびにソフトウェアの最新の発展は、医療機器の開発に大変革をもたらしている。現在、医療機器の開発では、医療データをリアルタイムで処理、予測、可視化するためにAI技術が幅広く用いられている。また、AIは350種以上のFDA(アメリカ食品医薬品局)認可機器を含め、数えきれないほどの医療機器に用いられており、医療環境において運営上の節約もたらしている。NVIDIAのヘルスケア部門でバイスプレジデントを務めるKimberly Powell氏は「今や医療機器にAIを取り込めるようになった。つまり、魔法が起こり始めるということだ」と述べた。

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NVIDIAのヘルスケア部門でバイスプレジデントを務めるKimberly Powell氏 出所:NVIDIA

 AI(人工知能)ハードウェアならびにソフトウェアの最新の発展は、医療機器の開発に大変革をもたらしている。現在、医療機器の開発では、医療データをリアルタイムで処理、予測、可視化するためにAI技術が幅広く用いられている。また、AIは350種以上のFDA(アメリカ食品医薬品局)認可機器を含め、数えきれないほどの医療機器に用いられており、医療環境において運営上の節約もたらしている。

 NVIDIAのヘルスケア部門でバイスプレジデントを務めるKimberly Powell氏は「今や医療機器にAIを取り込めるようになった。つまり、魔法が起こり始めるということだ」と述べた。

AIが指示や解釈を伝える超音波診断システム

 例えば、Caption HealthはAIを用いてオペレーターに超音波画像上で指示や解釈を伝える超音波診断システムを開発した。指示機能が追加されれば、超音波検査者だけでなく幅広い医療従事者が超音波検査を行えるようになる。実施するスキャンの種類を選択すると、システムはプローブを動かす方向を矢印で示すなどして、オペレーターが高品質の画像を得られるよう導く。

 Powell氏は「プローブの情報に対してコンピュータビジョンを絶えず行うので、プローブがどこに行くべきかを導くことができる。プローブをゾーンに入れ測定対象を検出すると、停止して自動的に測定を行う」と述べた。

左=Caption HealthのAIのガイド機能付き超音波診断システムの画像。専門家ではないオペレーターに、どこにプローブを動かせば最も良い画像が得られるかを指示する/右=同システムは、AI、特に750万パラメータの畳み込みニューラルネットワークに基づいている[クリックで拡大] 出所:NVIDIA

 このシステムは、こうした種類のものとして初めてFDA認可を得た。重要なのは、小型なので、必要ならば病院の外に持ち出すことができる点だ。加えて、訓練を受けた専門家も不要になることから、現場で容易に利用できるようになる。また、訓練を受けた超音波検査者が少ない地域でも役立つはずだ。

 Powell氏は「今やわれわれは、デバイスの中に入り、そこでAIにさまざまなことを行わせることができるコンピューティングアーキテクチャを手に入れた。その結果、ユーザーエクスペリエンスと情報の忠実性にデータから得られる洞察をもたらすことができる」と述べた。

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