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インタビュー

「汎用FPGAの空白を埋める」、Efinixの成長戦略を聞くCEO独占インタビュー(1/5 ページ)

FPGAはかつては2社が独占していたが、現在は60億米ドルを超えるFPGA市場のさまざまな隙間を埋めようとする企業が数多く存在する。そうした企業の1つで、近くナスダック上場も計画する成長企業EfinixのCEOに、米国EE Timesが独占インタビューを行った。

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 FPGAは、かつては2社が独占していたが、現在は60億米ドルを超えるFPGA市場のさまざまな隙間を埋めようとする企業が数多く存在する。そうした企業の1つがEfinix(エフィニックス)だ。同社は10周年を迎え、Apple本社からそう遠くない米国カリフォルニア州クパチーノに大規模な新オフィスを開設した。

立ち上げから10年の進展と成長戦略を聞く

 米国EE Timesはその新オフィスで、共同設立者でCEO(最高経営責任者)を務めるSammy Cheung氏と対談し、FPGA企業をゼロから立ち上げてからの最初の10年間の進展と、成長戦略(特に、近いうちに予定しているとされるナスダック上場に関して)について話を聞いた。


左から、Efinixのソフトウェアエンジニアリング担当バイス プレジデントJay Schleicher氏、同社共同設立者でCEOのSammy Cheung氏、同社共同創設者でCTO(最高技術責任者)のTony Ngai氏

 Chueng氏と共同設立者のTony Ngai氏は、FPGAビジネスに精通している。XilinxとAltera、Lattice Semiconductorに従事してきた両氏は、FPGA分野で50人年(man-year:1人が1年間でこなせる仕事量)近い経験を有している。Cheung氏は、その市場知識を生かしてエッジ向けの低コスト汎用FPGAの隙間を埋め、RISC-Vコアを追加して組み込みシステムの世界にリーチを広げたいと考えている。

 Efinixは2012年に設立され、現在、米国とマレーシア、香港、中国、日本、ドイツに140人の従業員を擁している。世界中に1000万台以上のデバイスを出荷しており、2021年には数千万米ドルの収益を上げた。さらに、2022年は1億米ドルに達すると予想されている。Cheung氏はこれ以上の詳細については明らかにしなかったが、2022年第3四半期に損益分岐点に到達すると予想しているという。

 同氏はEE Timesに、「今四半期はFPGAの市場シェアが1%に達すると予想していている。これはかなり小さいが、少しずつ進歩しており、非常にうれしく思っている。少なくとも、大きな円グラフの中にごく小さいながらも当社の領域を示すことができる」と語った。

 同氏とNgai氏は、同社を上場する準備をしているのだろうか。



EE Times――ナスダックに上場して資金調達することを検討されているそうだが、その計画について教えてほしい。

Sammy Cheung氏 上場に向けて話し合いをしているが、これは最初のステップにすぎない。ナスダックは、当社が10周年を迎えたことを祝福し、当社の可能性を理解してくれている。上場のタイミングに関しては、「もうすぐだ」と言っておく。1年後とはいかないが、10年後でもないくらいの時期だ。上場するには、事前にさまざまな事務処理が必要であるため、2022年はその段階にまで持っていくつもりだ。既に黒字化しているため、その点ではかなり良い状態にあるといえる。

――では、今後18カ月以内に上場を実現すると期待してよいだろうか。

Cheung氏 妥当な推測だ。だが、世界経済が過去数カ月の間、非常に変動が激しい状態にあるということを考慮すると、18カ月以内、というのは早いかもしれない。われわれは現在、急いで資本を追求しているわけではないが、当社の技術/製品を展開していく上で、資本を最大限に活用することが可能な成長計画の実現に注力すべく、賢明に取り組んでいるところだ。

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