スマートホーム規格「Matter」が始動、バージョン1.0が登場:認証プログラムも開始(1/3 ページ)
標準化団体「CSA(Connectivity Standards Alliance、旧ZigBee Alliance)」が2022年10月4日(米国時間)、「Matter 1.0」規格をリリースし、Matter認証プログラムが始動した。CSAはこれにより、主にスマートホームにおけるIoT(モノのインターネット)コネクテッドデバイス間の相互運用性向上を目指していく。
標準化団体「CSA(Connectivity Standards Alliance、旧ZigBee Alliance)」が2022年10月4日(米国時間)、「Matter 1.0」規格をリリースし、Matter認証プログラムが始動した。CSAはこれにより、主にスマートホームにおけるIoT(モノのインターネット)コネクテッドデバイス間の相互運用性向上を目指していく。
認定テストラボやSDKもアナウンス
CSAは今回の発表の中で、「IoTのあらゆる側面を構成しているメンバー企業が、消費者向けにプライバシーやセキュリティ、シンプルさの向上を実現しながら、ブランドやプラットフォームの枠を超えて機能する、次世代の相互運用可能な製品を市場に提供するための完成されたプログラムを手にしたといえる」と述べている。
CSAは、Matter 1.0リリースに伴い、製品認証のための認定テストラボを開設し、テストハーネスやツールを提供する他、オープンソースの参照設計ソフトウェア開発キット(SDK)も完備した。さらに、既に自社製デバイスが採用され、Matterをサポートするためのアップデートを予定しているアライアンスメンバーは、自社製品が認証され次第、これらを利用可能になるという。
Matter 1.0規格は、アライアンスメンバーや世界的な認証プログラムに向けて、テストケースや包括的なテストツールを用意する。その中には8カ所の認定テストラボが含まれ、Matterだけでなく、Matterの基本的なネットワーク技術や、Wi-Fi、Threadなどの試験も行う予定だという。Wi-Fiは、Matterデバイスが高帯域幅のローカルネットワーク上で相互作用したり、スマートホームデバイスがクラウドと通信したりできる。またThreadは、高エネルギー効率かつ高信頼性の家庭用メッシュネットワークを実現する。
イーサネットやWi-Fi、Thread上で動作し、デバイスのコミッショニングにBLE(Bluetooth Low Energy)を使用する今回の初期リリースは、幅広い種類の汎用スマートホーム製品をサポート可能だ。例えば、照明制御や電気制御、HVAC(空調システム)制御、窓のおおいや日よけ、安全/セキュリティセンサー、ドアロック、テレビなどのメディアデバイスの他、デバイスおよびアプリケーションの両方の機能を担うコントローラー、ブリッジなどが挙げられる。
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