ビデオカメラの記録媒体にフラッシュメモリが進出(2003年〜2004年):福田昭のストレージ通信(244) フラッシュメモリと不揮発性メモリの歴史年表(25)(1/2 ページ)
今回は、動画記録用の媒体にフラッシュメモリを利用したデジタルビデオカメラを報告する。年表の時期は2003年〜2004年である。
テープ記録、光ディスク記録から半導体記録へ
フラッシュメモリに関する世界最大のイベント「フラッシュメモリサミット(FMS:Flash Memory Summit)」の会場では最近、「Flash Memory Timeline」の名称でフラッシュメモリと不揮発性メモリの歴史年表を壁にパネルとして掲げていた。FMSの公式サイトからはPDF形式の年表をダウンロードできる(ダウンロードサイト)。
この年表は1952年〜2022年までの、フラッシュメモリと不揮発性メモリに関する主な出来事を記述している。本シリーズではこの歴史年表を参考に、主な出来事の概略を説明してきた。原文の年表は全て英文なので、これを和文に翻訳するとともに、参考となりそうな情報を追加した。また年表の全ての出来事を網羅しているわけではないので、ご了承されたい。なお文中の人物名は敬称略、所属や役職、企業名などは当時のものである。
前回は、2002年〜2004年におけるフラッシュメモリカードの動向をご紹介した。新しい規格のカードが登場したほか、従来のカードがさらに小さくなった。
今回は、動画記録用の媒体にフラッシュメモリを利用したデジタルビデオカメラを報告する。年表の時期は2003年〜2004年である。フラッシュメモリを内蔵した小型カードを、記録媒体に採用した。
SDカードに30フレーム/秒でVGA画像を録画する民生用ビデオカメラ
ビデオカメラには大別すると民生用と業務用がある。民生用では三洋電機が、2003年3月にSDカードを記録媒体とするビデオカメラ「DSC-J1」を発売した。640×480画素の動画を30フレーム/秒の速度で撮影できる。音声はモノラル録音である。
本体の外形寸法は幅が98mm、高さが57mm、奥行きが31mmである。重量は約150g(本体のみ)。価格は6万円(税別)。記憶容量が8MバイトのSDカード、リチウムイオン二次電池、パソコン接続キットを同梱する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.