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車載向け28nm CMOS 76〜81GHzレーダーMMIC、Infineonelectronica 2022(1/2 ページ)

Infineon Technologies(以下、Infineon)はドイツ・ミュンヘンで開催された欧州最大規模のエレクトロニクス展示会「electronica 2022」(2022年11月15〜18日)において、それぞれ4つの送信/受信チャンネルを備えた28nm CMOS技術採用の車載向け76G〜81GHzレーダーMMIC「RASIC CTRX8181」を展示した。

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 Infineon Technologies(以下、Infineon)はドイツ・ミュンヘンで開催された欧州最大規模のエレクトロニクス展示会「electronica 2022」(2022年11月15〜18日)において、それぞれ4つの送信/受信チャンネルを備えた28nm CMOS技術採用の車載向け76G〜81GHzレーダーMMIC(モノリシックマイクロ波集積回路)「RASIC CTRX8181」を展示した。

拡大するレーダーモジュール市場

 先進運転支援システム(ADAS)および自動運転(AD)の発展にあわせ、より高性能かつ信頼性の高いレーダーへの要望が高まっている。Infineonによると、米国の自動車技術会(SAE)の定義による自動運転レベルでみるとレベル(L)1とL2およびL2+の伸びが強いといい、生産される自動車に占める割合(L1、L2、L2+の合計)は、2021年の50%から2027年にはおよそ65%に拡大することが見込まれているという。また、ADAS/ADの主要な要件を満たすためカメラやLiDAR、レーダーおよび高分解能レーダーが用いられるが、特にレーダーは測距や速度の面で適するとしている。


自動運転レベル別の自動車生産台数に占める割合および、レーダーやカメラ、LiDARなど技術別の強みを示した図[クリックで拡大] 出所:Infineon Technologies

 レーダーモジュール市場をセグメント別にみると、隣を走る車両を検知する死角検出システムを中心とするベースコーナーのほか、横や後方からの車両などを検知するクロストラフィックアラート(CTA)が中心のNCAP(New Car Assessment Program)コーナー、さらに、各国で義務化が進む自律型緊急ブレーキ(AEB)などのNCAPフロントそして、LiDAR並みの性能を持つ高分解能レーダーに分けられる。

 このうち特にNCAPコーナーについて、Infineonのオートモーティブ事業部レーダーMMIC担当プロダクトマーケティング責任者、Tomas Lucia氏は、「NCAP 2025ではこの点に多くの評点が付与される予定であり、各自動車メーカーはNCAPコーナーへの投資を活発化している」と説明。車両だけでなく二輪車や歩行者を含む他の道路利用者を検知する新しいジャンクションシナリオによって、NCAPコーナーは、市場全体を大きく押し上げる成長が見込まれるという。

左=セグメント別のレーダーモジュール市場/右=対バイクの右左折および車線変更シナリオを含む新たなテストケース[クリックで拡大] 出所:Infineon Technologies

 今後求められる二輪車の検知について、Lucia氏は、「自動車と違い、バイクや自転車は小さく検知には性能が非常に重要となる。S/N比を向上させ、反射の大きい車だけでなく、小さな物体も認識するようなモジュールが実現可能でなければならない。また、将来的には、車線変更アシストにおいても必要となるだろう。車両を追い越す際、後方から来るバイクも察知できなければならない。さらにバイクは、高速で走行しているだろう」と説明。こうした要求に応える製品として、CTRX8181を紹介した。

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