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「インテリジェントエッジが「産業分野革新の原動力に」、ADIelectronica 2022(2/3 ページ)

Analog Devices(以下、ADI)はドイツ・ミュンヘンで開催された欧州最大規模のエレクトロニクス展示会「electronica 2022」(2022年11月15〜18日)に出展した。会場で取材に応じた同社の産業およびマルチマーケット担当シニアバイスプレジデント、Martin Cotter氏は、「インテリジェントエッジが産業分野におけるブレークスルーの原動力となる」とし、同社の取り組みについて語った。

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顧客とのコラボで、新ソリューションの実現を加速

 また、より迅速なテクノロジー導入にはパートナーとの協力が不可欠とし、そのための取り組みとして、アイルランドにオープンイノベーションを実践するR&D施設「ADI Catalyst」を設置していることも紹介した。


ADI Catalystのイメージ[クリックで拡大] 出所:Analog Devices

 ADI Catalystは、顧客や研究機関などとADIのエンジニアが共同でソリューションの開発を行うことができるコラボレーション促進施設で、実際の使用シーンに近い環境で開発中の技術を試験的に動作させることにより、新たなソリューションの開発を加速できるという。Cotter氏は、「何度も顧客を訪問し2〜3年かけていたようなブレークスルーを数カ月で解決するため、ADIのエンジニアが顧客のエンジニアと同じ問題に対してフルタイムで働くことができるようになった」と説明している。

 このADI Catalystでのコラボレーションの一例として同氏が挙げたのが、Johnson&Johnsonのアイデアによる「Factory in the Box」だ。これは1つのコンテナ内に完全に自動化された生産ユニットを構築したもので、病院のそばに設置し、さまざまな患者に合わせた個別のソリューションを製造可能だという。ここでは、ロボットと人と接触を避ける安全対策に3D ToF(Time of Flight)センサー、音声や映像の機械学習のためにニューラルネットワークアクセラレーターなどADIの技術が活用されており、センサーベースの計測とAIによる効率性の最適化、リアルタイムに再構成可能なロボティクスによる高速な製造を実現するとしている。Cotter氏は、「画期的な技術によってより効率的で、よりパーソナルで、より安価なものを作り続けることができる。この箱の中には、まったく異なる未来が広がっている」と強調していた。

Factory in the Boxのイメージと活用されるADIの各技術などについて。なお、現在はモジュールメーカーのSICKがADIとともにこのソリューションを構築している[クリックで拡大] 出所:Analog Devices

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