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ISSCC 2023、中国が採択論文数で北米を抜き1位に開催70回目を迎える国際学会(2/2 ページ)

半導体関連の世界最大規模の国際学会「ISSCC 2023」が、米カリフォルニア州サンフランシスコで2023年2月19〜23日に開催される。論文の採択では、これまでに見られない大きな変化があった。

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地域別の採択論文数、中国が北米を抜きトップに

 地域別では、アジア(ISSCCではFE[Far East]と表記される)が前回の99件から129件と大幅増となった。一方で北米は30件減少し、欧州は2件減少した。なお、アジアには、日本、韓国、台湾、中国、マカオ、香港、シンガポール、インドが含まれる。記者説明会で宮地氏は「中国からの論文が大幅に増加し、北米を抜いて世界最大になった。これは今までには見られなかった傾向だ。中国が、非常に強力な研究体制を構築していることが分かる」と述べた。

地域別の採択論文数の推移
地域別の採択論文数の推移[クリックで拡大] 出所:ISSCC ITPC Far East Regional Subcommittee
中国からの採択論文が大幅に増加
中国からの採択論文が大幅に増加し、北米を抜いて世界最大となった[クリックで拡大] 出所:ISSCC ITPC Far East Regional Subcommittee

 さらに、この傾向について「米中貿易摩擦が関係しているのか」という質問が出たが、ISSCC ITPC Far East Regional Subcommitteeは「現在のところ、そのような情報は確認されていない。中国の投稿論文数は大きく変わっていないが採択率が向上しており、論文の質が高まっていることが分かっている」との見解を示している。

 アジアでは特に、デジタルプロセッサ、イメージセンサー、メモリ、データコンバーター、GaNパワーコンバーター、RF周波数生成などの分野に強い。これらのセッションでは、アジアからの論文発表が75%以上を占めるという。

アジアからの論文が75%以上を占めているセッション
アジアからの論文が75%以上を占めているセッション[クリックで拡大] 出所:ISSCC ITPC Far East Regional Subcommittee

 日本からは10件の論文が採択された。東工大から4件、ソニーセミコンダクタソリューションズから2件、大阪大学から2件、ルネサス エレクトロニクスから1件、半導体エネルギー研究所から1件、発表される。

日本の採択論文数の推移ISSCC 2023での日本の発表機関 左=日本の採択論文数の推移/右=ISSCC 2023での日本の発表機関[クリックで拡大] 出所:ISSCC ITPC Far East Regional Subcommittee
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