HDD大手Seagateの四半期業績、営業損益が13年ぶりに赤字に転落:福田昭のストレージ通信(247)(2/2 ページ)
米Seagate Technologyの2023会計年度第2四半期(2022年10月〜12月)の業績を解説する。
HDD製品とSSD製品のいずれも売り上げが減少
Seagateは製品別の売上高を、「HDD製品」と「その他(SSD製品やシステム・ソリューションなど)の製品」に分けて公表してきた。売り上げのほとんどを占めるのは、「HDD製品」である。「HDD製品」の売り上げは前四半期(前期)比6%減、前年同期比41%減の16億6000万米ドルとなった。「その他(システム・ソリューションやSSD製品など)の製品」の売り上げは、前四半期(前期)比15%減、前年同期比24%減の2億2400万米ドルである。
レガシー品の総出荷記憶容量が前期比で6四半期ぶりに増加
Seagateは、HDDの総出荷記憶容量と1台当たりの記憶容量(平均記憶容量)を製品分野別に公表してきた。製品分野には「大容量品(マスキャパシティ品)」と「既存品(レガシー品)」の2つがある。マスキャパシティ品には、ニアラインHDD、画像データ(VIA:video and image applications)用HDD、NAS(Network Attached Storage)などが含まれる。レガシー品にはミッションクリチカルHDD、デスクトップPC用HDD、ノートPC用HDD、デジタルビデオ録画用HDD、ゲームコンソール用HDDなどが含まれる。
マスキャパシティ品の総出荷記憶容量は、前四半期(前期)比7%減、前年同期比29%減の96.7EB(エクサバイト:1018バイト)となった。マスキャパシティ品の大半を占めるニアラインHDDの総出荷記憶容量は、前四半期(前期)比6%減、前年同期比28%減の79.7EBである。いずれも2四半期連続で減少した。
マスキャパシティ品の平均記憶容量(1台当たりの記憶容量)は前の四半期から0.1TB(テラバイト:1012バイト)増えて11.9TBとなった。大容量化の傾向は継続している。マスキャパシティ品の売上高は約12億米ドルで前四半期の約14億米ドルからさらに減少した。HDD全体の売上高に占めるマスキャパシティ品の割合は前の四半期に比べて3ポイント低下し、75%となった。
レガシー品の総出荷記憶容量は2023会計年度第2四半期(2022年10月〜12月期)に15.8EBである。前四半期(前期)比が11%増と2021会計年度第4四半期(2021年4月〜6月期)以来の増加となった。前年同期比は39%減と大幅減が続く。レガシー品の平均記憶容量(1台当たりの記憶容量)は2.2TBである。前期からは0.1TB増えた。
HDD全体の総出荷記憶容量は前四半期(前期)比5%減、前年同期比31%減の112.5EBである。大幅減となった前期から、さらに減少した。
HDD全体の平均記憶容量は7.3TBである。前期から0.2TB低下した。2四半期連続の減少である。前年同期との比較では20%増と、大容量化のトレンドは維持した。
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