ソニー新社長に十時氏、3Qはイメージセンサー増収増益:売上高、利益ともに高水準(2/4 ページ)
ソニーグループは2023年2月2日、同年4月1日付で現副社長兼CFO(最高財務責任者)の十時裕樹氏が、社長兼COO(最高執行責任者)兼CFOに昇格すると発表した。
分野別業績と通期業績見通し
売上高を分野別にみると(下図)、映画分野が前述の事業譲渡益の関係で前年同期比では大きく減収となったが、ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)や、音楽、エンターテインメント・テクノロジー&サービス(ET&S)、イメージング&センシングソリューション(I&SS)で製品の売り上げ増や円安によるプラス効果などから、大きく増収となった。営業利益も映画を除き、各分野で増益となっている。
また、通期業績見通しについて、売上高を前回見通し(2022年11月時点)から1000億円減の11兆5000億円と下方修正した。一方、営業利益は同200億円増の1兆1800億円、純利益は同300億円増の8700億円に上方修正した。
なお、金融分野を除く連結ベースの営業キャッシュフローについては、運転資金の大幅増などを反映し、前回見通しから2700億円減の5500億円としている。
この運転資金増の主な要因である2022年度第3四半期の棚卸資産は、前四半期末から481億円増の1兆4645億円。内訳をみるとG&NS分野において、大幅な生産拡大をしたPS5(PlayStation5)および、2022年2月に発売予定の「PS VR2」の在庫増によって1007億円増となった。十時氏は、「PS5に関するサプライチェーン、物流リスクがいまだ解消していないことを勘案し、第4四半期における販売計画を確実に達成し、PS5の普及を最大化することを目的に在庫水準を引き上げた」と説明。また、I&SS分野では戦略在庫積み増しを継続し、前四半期末から218億円増加した。一方、ET&S分野は一定の在庫削減が進み、753億円減となった。
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