太陽誘電の3Qは減収減益、情報機器向けで苦戦:厳しい状況、「年央まで続く」(1/2 ページ)
太陽誘電は2023年2月7日、2023年3月期第3四半期(2022年10〜12月)の決算発表を行った。売上高は、前期比8.4%減の790億3200万円、営業利益は同60.8%減の64億6200万円減収減益となった。
太陽誘電は2023年2月7日、2023年3月期第3四半期(2022年10〜12月)の決算発表を行った。売上高は、ノートPCやメモリなどの情報機器向けコンデンサーの低調によって、前四半期比8.4%減の790億3200万円、営業利益は同60.8%減の64億6200万円で減収減益となった。同社は、通期も減収減益を見込んでいる。
経常利益は、同86%減の25億7200万円。純利益は、同84.4%減の19億7200万円といずれも大きく減少した。減益の理由について、太陽誘電経営企画副本部長の福田智光氏は、「物流費や人件費などで固定費を12億円削減したものの、需要減少による販売数減や、在庫水準適正化のための在庫削減により、生産設備の稼働率が低くなったことが主な減益原因だ」と説明した。
情報機器向けコンデンサーの需要が大幅減
製品別にみると、コンデンサーの売上高は、電子化や電動化が進む自動車向けや、スマートフォンなどの通信機器向けは増加したものの、ノートPCやメモリなどの情報機器向けの需要が落ち込み、前四半期比11.6%減の498億6700万円となった。
インダクターの売上高は、スマートフォンに使用されるメタル系のパワーインダクターなど通信機器向けの需要が増加、その他の用途分野向けは減少したが、同0.4%増の152億1200万円となった。
複合デバイスの売上高は、スマートフォン向けの通信デバイス(FBAR/SAW)が増加したものの、その他の各種モジュールの需要減により、同11.1%減の73億5800万円となった。
アルミ電解コンデンサー、エネルギーデバイスなどの「その他」では、自動車向けのアルミ電解コンデンサーの需要増により、同3.0%増の65億9400万円となった。
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