東芝の23年度1Qは赤字転落、キオクシア不振が影響:半導体事業は好調(1/2 ページ)
東芝の2023年度第1四半期業績は、売上高が前年同期比366億円減の7041億円、営業利益が同162億円増の114億円。純損益は、持分法適用会社であるキオクシアホールディングスの業績悪化などの影響から、同513億円減となり、254億円の赤字に転落した。
東芝は2023年8月7日、2024年3月期(2023年度)第1四半期(4〜6月)連結業績を発表した。売上高は前年同期比366億円減の7041億円、営業利益は同162億円増の114億円、純損益は、持分法適用会社であるキオクシアホールディングスの業績悪化などの影響から、同513億円減となり、254億円の赤字に転落した。
2023年度第1四半期の売上高は、為替の好影響(プラス158億円)の他、エネルギーシステムやインフラシステム、リテール&プリンティング、デジタルセグメントでそれぞれ前年同期比増となったものの、デバイス&ストレージおよびビル、その他セグメントでマイナスとなり、前年同期比366億円減で着地した。ただし、同社は、連結対象から外れた空調事業などを除くと「実質的には増収になっている」と説明している。営業利益は、前年同期に計上した一時的要因の解消や増収の影響によって前年同期の48億円の赤字から162億円増となり、黒字化を達成した。純利益は、キオクシアの持分法損益マイナス411億円(前年同期から533億円減)などを主な要因として、赤字に転落した。
ニューフレアのマスク描画装置は好調
デバイス&ストレージセグメントは主にHDD事業の不調から、売上高が前年同期比96億円減の1719億円、営業利益が同36億円減の41億円と、減収減益になった。ただ、このうち半導体事業は、為替の好影響や子会社であるニューフレアテクノロジーのマスク描画装置の販売増から、売上高は同165億円増の1082億円、営業利益も同48億円増の172億円と増収増益となっている。
HDD事業は、モバイル/デスクトップHDD市場の縮小および、ニアラインHDD市場の調整継続の影響を受け、売上高は同261億円減の637億円、営業利益も減収の影響に加え、特定顧客向けの製品保証引当金の増加などから同84億円減で131億円の赤字となった。
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