「日本に早くから進出できたのは有利」 Keysight CEO:日本進出60年目を迎え(1/2 ページ)
キーサイト・テクノロジーは、2023年8月29〜31日に都内で開催される同社のプライベートイベント「Keysight World 2023」に合わせて記者説明会を開き、戦略や注目トレンドについて語った。
日本進出60年目を迎えるキーサイト
キーサイト・テクノロジー(以下、キーサイト)は2023年8月28日、同社のプライベートイベント「Keysight World 2023」(2023年8月29〜31日、都内)の開催に合わせて記者説明会を実施した。Keysight Technologiesのプレジデント兼CEO(最高経営責任者)のSatish Dhanasekaran氏と、キーサイト社長のチエ・ジュン氏が、戦略などについて語った。
ことし(2023年)はキーサイトにとって、日本進出60年目に当たる節目の年となる。Keysight Technologiesの前身であるHP(ヒューレッド・パッカード)が1963年、横河電機との合弁会社として横河ヒューレッド・パッカード(YHP)を立ち上げ、日本に進出したのである。HPにとって、初めての海外合弁会社だった。チエ氏は「それ以来、60年を通して、日本の政府や業界関係者と確固たる関係を築いてきた。当社は常に、最先端のエレクトロニクスの技術に関わってきた」と強調する。
「日本は、政府が半導体政策に力を入れている他、5G/6G(第5世代/第6世代移動通信)などの通信分野、自動車メーカーでもリーダーシップを持っている。これらの分野の開発に欠かせない計測技術でいかにサポートしていくか、それがわれわれの役割だ」(チエ氏)
2022年5月にKeysight Technologies(以下、Keysight)のプレジデント兼CEOに就任したSatish Dhanasekaran氏も、日本を「イノベーションのハブ」と称する。「日本は近代的なインフラを備え、技術的なノウハウも潤沢にあり、優秀な人材にも恵まれている。『Society 5.0』や『デジタル田園都市国家構想』といったデジタル化政策も進めている。“イノベーションのハブ”である日本に、早くから拠点を構えたことはKeysightにとって利点になっている」(同氏)
なお、Keysightの2022年度の売上高は54億米ドルだった。地域別の売上高比率は、日本を含むアジア太平洋地域が43%で、最大となっている。
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