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「変革には適切なタイミング」、20%の人員削減を実施したSiFiveRISC-Vの「パイオニア」的企業(1/2 ページ)

RISC-Vプロセッサアーキテクチャの「パイオニア」といえるSiFiveが、最大20%の人員削減を実施した。EE Times Europeは、SiFiveのコーポレートコミュニケーションズ部門の責任者を務めるDave Miller氏に詳しく話を聞いた。

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 RISC-VプロセッサIP(Intellectual Property)を手掛けるSiFiveが、同社の従業員の最大20%を解雇したという最近のニュースは、半導体業界に衝撃を与えた。同社が困難に直面しているのではないかとする臆測は数カ月前から飛び交っていたが、業界専門家の大半は、今回のニュースを予期していなかっただろう。SiFiveは、その2023年10月26日(米国時間)に投稿したブログ記事以外には、今回の実際の解雇人数や、その後の戦略などについて、正式な発表を行っていない。EE Times Europeは、SiFiveのコーポレートコミュニケーションズ部門の責任者を務めるDave Miller氏に詳しく話を聞いた。

RISC-VをリードしてきたSiFive

 RISC-Vのコンセプトの起源は、2010年にさかのぼる。RISC-V ISA(命令セットアーキテクチャ)の技術創始者の一人であり、SiFiveのチーフアーキテクトを務めるKrste Asanović氏は、2020年にRISC-Vアーキテクチャの10周年を記念して行われたビデオインタビューの中で、「UC Berkeley(カリフォルニア大学バークレー校)の私の研究グループは、新しいプロジェクトシリーズを始動させることになり、プロジェクトの土台となる新しい命令セットを選定する必要があった」と述べている。

SiFiveのコーポレートコミュニケーションズ部門の責任者を務めるDave Miller氏
SiFiveのコーポレートコミュニケーションズ部門の責任者を務めるDave Miller氏

 RISC-V ISAの開発は、学術用途だけでなく幅広い種類の実用的な実世界の実装やユースケースをサポートすることを目的として行われた。Asanović氏は、「最初のテープアウトには、STMicroelectronicsの28nm FD-SOI(完全空乏型シリコン・オン・インシュレータ)プロセスを適用した。この初期段階の設計テープアウトの後、他にもいくつかの半導体チップの製造を開始し、数年間をかけてさまざまなプロセッサコアのテープアウトを12〜15種類行った。2014年までには設計を改良し、これで基本設計を完成させたつもりだった」と述べる。

 Asanović氏は2015年、UC BerkeleyのRISC-Vプロジェクトに携わっていた研究者であるYunsup Lee氏とAndrew Waterman氏と共に、SiFiveを設立した。そして2016年に、同社はSoC(System on Chip)「Freedom Everywhere 310」と開発ボード「HiFive」をリリースし、RISC-V ISAベースのプロセッサを製造した最初の企業として歴史に名を残した。

 SiFiveは当初から、RISC-Vチップの開発/販売だけでなく、その普及も促進するという非常に大きな責任を負っていた。最終的にはRISC-V International(旧RISC-V Foundation)が、RISC-V ISAの普及および標準化を促進する任務を引き受けることになったが、『RISC-Vといえば、SiFive』という状況が長く続いた。

 RISC-Vのムーブメントは当初不安定で、業界識者の中には別のISAの必要性を疑問視する声もあった。しかし、SiFiveは前進し続け、RISC-V Internationalの取り組みが勢いを増すにつれ、RISC-V ISAは確実に定着していった。

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