「ISSCC 2024」過去最高の投稿論文数、採択論文数最多は中国:韓国、採択数で2位の米国に迫る勢い(1/2 ページ)
半導体と電子部品の国際学会「ISSCC 2024」に投稿された論文は過去最多の873件だった。採択された234件のうち148件がアジアからの投稿で、最多は中国の69件だった。
2024年2月18〜22日にかけて、米カリフォルニア州サンフランシスコにて半導体業界で最大級の国際学会「ISSCC 2024」が開催される。
ISSCC 2024では、4件の基調講演、34件のテクニカルセッション(うち8件は招待講演)、5件のイブニングイベントや、レクチャー形式の講演であるチュートリアル/フォーラム/ショートコースなどで構成される。基調講演にはTSMCのビジネスディベロップメント担当シニアバイスプレジデントであるKevin Zhang氏、オランダのトゥウェンテ大学教授であるBram Nauta氏、NVIDIAのGPUエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントであるJonah Alben氏、米国のベンチャーキャピタルであるWalden International会長のLip-Bu Tan氏が登壇する。
なお、テクニカルセッションの一部の発表については、実際の回路動作デモンストレーションも行うという。
投稿論文数は過去最高に
投稿論文数は873件で、前回の「ISSCC 2023」から39%(244件)増加し過去最高となった。投稿論文数の推移からも、今回は突出して多いことが見てとれる(下図)。ISSCCは「投稿数の増加が今回限りのものか今後も続く傾向かは不明」だとしている。
採択数は234件と前回比18%(36件)増加したものの、採択率は26.8%で過去最少だった。ISSCC 2024 FE Associate Secretaryを務める信州大学 工学部 電気電子工学科 准教授の宮地幸祐氏は2023年11月に行われた説明会で、「これまでで最も激しい競争となった」と述べた。
採択論文の分野別割合は、パワーマネジメント領域が拡大傾向で、全体の14%を占めた。また、顕著な傾向ではないものの、RFやワイヤレス、ワイヤラインといった通信領域がやや縮小傾向にある。
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