半導体市場は2030年に1兆ドル規模へ、24年と25年に2桁成長:AI/車載用途がけん引(1/2 ページ)
SEMIジャパンは2023年12月12日に開催したプレス向け説明会にて、半導体/半導体装置市場の予測を発表した。半導体市場は2024年と2025年に10%以上の成長が予測されていて、2030年には1兆米ドル規模に達する見込みだ。
SEMIジャパンは2023年12月12日に開催したプレス向け説明会にて、半導体/半導体装置市場の予測を発表した。
半導体市場は、2023年に市場規模が前年比11%縮小すると見込まれるが、2024年/2025年にはいずれも2桁台の成長が予測されている。その後成長率はやや鈍化するものの、2023年から2030年までの年平均成長率は約10%で、2030年には市場規模は1兆米ドルに達する見込みだ。AI(人工知能)関連技術や車載用途での需要が成長を支えると考えられる。
2023年上半期のエレクトロニクス市場の売上高は前年同期から7%減少となった。第3四半期からは回復傾向に転じていて、第4四半期は特に大きい成長となる見込みだ。
ICの売上高も同様の減少/回復の傾向が見られ、2023年上半期の売上高は前年同期比25%減となった。メモリ製品の売り上げが同50%以上の減少となったことが主因だ。メモリの売上高は下半期に入り回復を始め、IC全体の売上高も改善し始めているという。
垂直統合型デバイスメーカー(IDM)とファブレスメーカーの売上高は、2023年第2四半期には前年同期比で29%減少したが、第3四半期には若干の改善が見られる。特に、ファブレスメーカーの売上高はAIチップの需要に支えられ、2023年第3四半期から強い回復傾向にあるという。
減少傾向にあったファウンドリーとOSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)の売上高は、2023年第2四半期に底を打ったとみられ、第3四半期は改善があった。
ウエハーの出荷量は、2020年から2022年第3四半期までは継続して成長してきていたが、2022年第4四半期からは在庫調整などの影響を受け、前年同期比/前四半期比ともに減少傾向が続いている。ウエハー出荷量の減少は2024年前半まで続き、その後回復する見込みだという。
工場稼働率はウエハー出荷量と強く連動していて、2023年は下落し続けた。2022年上半期には90%以上だった稼働率が、2023年上半期には80%を切った。稼働率の下落は2024年前半以降、回復を始めると予測されている。
2023年のICの在庫額は高い水準を維持し続けたが、メモリ以外のICの在庫日数は、2023年後半から減少し始めたとみられる。また、PCなどの消費者向け電子機器も需要が少しずつ回復し始め、前年同期比で在庫日数が減少傾向にある。
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