TIが語る、電源設計の最新技術トレンドと設計支援の取り組み:リファレンスデザインも多数展示(1/2 ページ)
日本テキサス・インスツルメンツは2024年3月、電源設計者向けのセミナーを開催。併せて記者説明会も実施し、電源設計の最新技術トレンドや同社の顧客の設計支援に関する取り組みについて語った。
Texas Instruments(以下、TI)の日本法人である日本テキサス・インスツルメンツ(以下、日本TI)は2024年3月15日、電源設計者向けイベント「電源設計セミナー(PSDS:パワーサプライデザインセミナー)2024」を開催した。会場ではTIのリファレンスデザインを多数展示したほか、記者説明会も開催し、電源設計の最新技術トレンドや同社が行う顧客の設計支援に関する取り組みなどを説明した。
電源設計のトレンドは用途を問わず「電力密度の向上」
説明会には、TIのパワーデザインサービス産業機器担当ゼネラルマネジャーのRobert Taylor氏、同社パワーデザインサービス車載担当ゼネラルマネジャーのPradeep Shenoy氏が登壇した。両氏は顧客の電源設計の技術サポートを担当している。
Texas Instruments パワーデザインサービス産業機器担当ゼネラルマネジャーのRobert Taylor氏(左)と同社パワーデザインサービス車載担当ゼネラルマネジャーのPradeep Shenoy氏(右)[クリックで拡大]
両氏は電源設計における技術トレンドについて説明。データセンターのサーバを設計する顧客は電力密度を高めることに関心を持っていて、「冷却設備などにスペースを使いコストをかけたくないと考えている」(Taylor氏)。また、サーバに関しては、電力レベルも常に上がってきていると言及した。
EV(電気自動車)においても航続距離を伸ばすことや内装を広くすることにつながる電力密度向上への要求が高まっている。Shenoy氏は、「ハーネスを軽量化できるという理由で、12V系から48V系への移行が進んでいる」とも語った。
SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)を利用したパワーデバイスの開発が活発になっていることについて、Taylor氏は「用途にもよるが、性能の高さを理由にシリコンからSiCやGaNに移行していく顧客も多い」とした。
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