ASMLの24年1Qは減収減益も、「23年と同程度」の通期予想に変更なし:生産能力拡大を継続
ASMLは、2024年第1四半期(1〜3月)の業績を発表した。売上高は52億9000万ユーロ、純利益は12億2400万ユーロで、いずれも前年同期比で減少した。
ASMLは2024年4月17日(オランダ時間)、同年第1四半期(1〜3月)の業績を発表した。それによると、売上高は52億9000万ユーロで、前年同期比で21.6%減となった。純利益は同37.4%減の12億2400万ユーロで、粗利益率は51.0%だった。売上高は事前の予想通りで、粗利益率は予想を上回ったという。なお、受注高は36億ユーロで、うち6億5600万ユーロはEUV(極端紫外線)リソグラフィ装置だった。
2024年第1四半期の装置の売上高は39億6000万ユーロだった。そのうち46%をEUVリソグラフィ装置が占め、具体的には11台を出荷した。装置の出荷先の地域別比率は中国が最多で、前四半期から10ポイント増の49%だった。その後、欧州/中東/アフリカ地域が20%で続き、韓国が19%、米国と台湾はそれぞれ6%となっている。
さらに、第1四半期にはスループットを向上させたEUV露光装置「NXE:3800E」を初めて出荷したという。
通期での業績予想は据え置き
2024年第2四半期の売上高は57億〜62億ユーロ、粗利益率は50〜51%を見込んでいるという。研究開発費は約10億7000万ユーロの予定だ。通期の業績予想に変更はなく、2023年と同程度になると予想している。
ASMLの社長兼最高経営責任者(CEO)であるPeter Wennink氏はリリースで「2024年は、半導体業界における景気低迷からの回復基調が続く中、上期よりも下期が力強さを増すと見ている」とコメントしている。ASMLは、2024年を『移行の年』と位置付け、景気サイクルの転換に備えて、生産能力増強と技術革新の両面において投資を継続していく方針だという。
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