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「VLSIシンポジウム2024」は投稿論文が40%増で激戦に、中国が躍進:日本は「採択率の高さを維持」(2/3 ページ)
VLSIシンポジウム委員会は、LSIに関する国際学会「VLSIシンポジウム2024」開催に向けた記者説明会を開催した。同学会への投稿論文は897件と過去最高だった。
論文投稿数は過去最高の897件、中国がけん引
VLSIシンポジウム2024に投稿された論文数は、全体で897件と過去最高だった。採択数は232件で、採択率は26%。例年の採択率は34%程度だが、今回は投稿数の多さから激戦となったという。通常の締め切り後に受け付けるLate Newsは18件の投稿があり、そのうち2件が採択された。
投稿数の推移からは、2024年が突出していることが見て取れる(下図左)。VLSIシンポジウム シンポジウム委員長の濱田基嗣氏は「京都とハワイで交互に開催していて、ハワイ開催年に投稿数が若干多い傾向がある。前回は京都開催ながら非常に多くの論文が投稿されたと感じていたが、今回はそこから約40%増加した」と述べた。地域ごとに見ると、中国を中心にアジア圏からの投稿が増加したという。
採択数でも中国が躍進した。日本の採択数は京都開催の2023年からは減少し、ハワイ開催だった2022年並みだった(下図右)。日本の論文は42件中16件採択され採択率は38%で、濱田氏は「日本は論文投稿数は多くないが一定の質を維持し、全体平均を上回る採択率を保っている」と説明した。
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