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シャープがディスプレイ事業を「縮小」、黒字化最優先で再起を図る:23年度決算も大幅赤字(1/2 ページ)
シャープの2023年度決算は、売上高が前年比8.9%減の2兆3219億円、営業損益が203億円、最終損益が1499億円と大幅赤字だった。ディスプレイデバイスの不振が影響したもので、同社は「今後は黒字化に向けて、デバイス事業を縮小する」と発表した。
シャープは2024年5月14日、2024年3月期通期(2023年度)の決算を発表した。売上高は前年比8.9%減の2兆3219億円、営業損益が203億円、最終損益が1499億円と大幅赤字だった。
セグメント別では、デバイス事業の売上高は前年比16.5%減の1兆319億円、営業損益が697億円だった。特に、ディスプレイデバイスにおいて、売上高が前年比19.1%減の6149億円、営業損益が832億円と大幅な赤字となった。
ブランド事業の売上高は前年比2.7%減の1兆3352億円、営業利益は同82.6%増の659億円だった。ユニバーサルネットワーク事業やスマートライフ&エナジー事業では減収だったものの、スマートオフィス事業において売上高が前年比3.6%増の5820億円、営業利益が同104.3%増の296億円と増収増益だった。
シャープ 社長兼CEO(最高経営責任者)の呉柏勲氏は、赤字の原因について「デバイス事業では、資本力が競争力に大きく影響するが、現状は技術/工場への十分な投資ができていない。また、ブランド事業では将来の成長に向けた打ち手が不十分だ」と説明した上で、今後の方針について「デバイス事業を段階的に縮小し、ブランド事業中心の戦略に切り替える」と語った。
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