ニュース
「業務でちゃんと使える」特化型生成AIを自動で作る 富士通が開発:法令準拠も確認(2/3 ページ)
富士通は2024年6月4日、AI分野における研究戦略発表会を開催し、企業ニーズに適した生成AIモデルを生成し、規則や法令の準拠も確認できる「エンタープライズ生成AIフレームワーク」を発表した。クエリに合わせて最適な特化型生成AIの自動生成も行う。
最適な特化型生成AIを自動生成する技術
生成AI混合技術は、クエリに応じて最適な特化型生成AIモデルを選択して自動生成する技術だ。クエリを与えた場合、クエリ特性やモデル特性(企業情報など)を分析し、事前に設定しているAIモデルの中から最適なモデルを選択、あるいは、適切なモデルがない場合は既存の複数のモデルなどを組み合わせることで、最適な特化型AIモデルを生成する。プロンプトエンジニアリングやファインチューニングなど、顧客側でのカスタマイズが不要なため、簡単に特化型生成AIモデルを生成/活用できる。
現在、選択できるAIモデルは「Fugaku-LLM」「数学LLM」「契約書LLM」「コード生成LLM」「文書LLM」の5つで、モデルの組み合わせや比重によって無数に特化型生成AIモデルを生成できるという。富士通 富士通研究所人工知能研究所 所長の園田俊浩氏は「複数の生成AIモデルを組み合わせることで、分析/回答精度が上がることが分かっている。今後は、『ChatGPT』をはじめとした他の生成AIにも対応していく予定だ」と語った。
適用事例として、契約書順守のチェックや、サポートデスクの効率化などを紹介した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.