検索
連載

日本の20倍もの学生が毎年卒業する中国の大学教育福田昭のデバイス通信(466)ECTC現地レポート(4)(2/4 ページ)

「ECTC 2024」のプレナリーセッションの最終日(2024年5月31日)には、半導体業界の人材育成に関するパネル討論が行われた。その中から中国Central South University(中南大学)と米国Texas Instrumentsの講演を紹介する。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

中国では201の大学がマイクロエレクトロニクスの専門課程を設置

 中国Central South University(中南大学)のWenhui Zhu教授による講演は、諸事情によってリモートでの講演となった。Zhu教授は中国(中華人民共和国)における大学教育とマイクロエレクトロニクス教育の現状を述べた。

 中国Central South University(中南大学)のWenhui Zhu教授によるショート講演のスライド(トップ)。5月31日午前(現地時間)に筆者が撮影したもの
中国Central South University(中南大学)のWenhui Zhu教授によるショート講演のスライド(トップ)。5月31日午前(現地時間)に筆者が撮影したもの[クリックで拡大]

 中国でマイクロエレクトロニクスの専攻課程を設けている大学(学士号)は2023年の時点で201ある。分野別の内訳は「マイクロエレクトロニクス」が119校、「エレクトロニクスパッケージング技術」が11校、「集積回路設計と集積システム」が71校となっている。集積回路設計が71校と3分の1を占めていることと、その数の多さに留意したい。

 大学院(修士課程)になると、マイクロエレクトロニクスの専攻課程を設けている大学院と研究機関の数は合計で219に及ぶ。最も多いのは「エレクトロニクスの科学と技術」で、113に達する。それから「集積回路エンジニアリング」が33、「電磁気学およびマイクロ波技術」が19、「マイクロエレクトロニクスと固体エレクトロニクス」が18、「回路とシステム」が18、「物理エレクトロニクス(電子物理学)」が18となっている。

 さらに博士課程では、マイクロエレクトロニクスの専攻課程を設けている大学院と研究機関の数は合計で79に達する。内訳は「マイクロエレクトロニクスと固体エレクトロニクス」が45と最も多く、「回路とシステム」が24、「物理エレクトロニクス」が10となっている。

中国の大学(学士課程)と大学院(修士課程)におけるマイクロエレクトロニクス教育の現状。Zhu教授によるショート講演のスライドを筆者が撮影したもの
中国の大学(学士課程)と大学院(修士課程)におけるマイクロエレクトロニクス教育の現状。Zhu教授によるショート講演のスライドを筆者が撮影したもの[クリックで拡大]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る