「Raspberry Pi Pico 2」が登場、独自の新マイコン搭載:Pico 2は5米ドル(1/2 ページ)
英国Raspberry Pi財団は2024年8月8日(英国時間)独自開発の最新マイコン「RP2350」を搭載した新世代マイコンボード「Raspberry Pi Pico 2(以下、Pico 2)」を発表した。ハードウェアおよびソフトウェアの互換性を保ちつつ、性能と機能を向上した。英国では既にPico 2の販売を開始していて、価格は5米ドルだ。
英国Raspberry Pi財団は2024年8月8日(英国時間)独自開発の最新マイコン「RP2350」を搭載した新世代マイコンボード「Raspberry Pi Pico 2(以下、Pico 2)」を発表した。ハードウェアおよびソフトウェアの互換性を保ちつつ、性能と機能を向上した。英国では既にPico 2の販売を開始していて、価格は5米ドル。日本国内ではスイッチサイエンスやケイエスワイが近く販売を開始する予定だという。
「Cortex-M33」採用、さらにRISC-Vも搭載
Raspberry Piは2021年に独自マイコン「RP2040」を搭載したマイコンボード「Raspberry Pi Pico(以下、Pico)」を発売。後にRP2040単品でも発売している。今回、プレスリリースの中でRaspberry Piは、「RP2040はわれわれの想像を超える成功をおさめたが、オンチップストレージや低消費電力なアイドル状態、パッケージオプションなど、もっと良いものができるはずだと常に考えていた。また、より高速なコア、より多くのRAM、コード保護などユーザーからの新機能の要求もあった」などと説明。「Raspberry Pi 5」に搭載した同社のIOコントローラー「RP1」完成後の2年前からRP2350の開発に着手していたことを明かしていた。
RP2350の大きな特長は、CPUが従来品(RP2040)の動作周波数133MHzのデュアルコア構成「Arm Cortex-M0+」から、浮動小数点演算とDSPをサポートする動作周波数150MHzのデュアルコア「Arm Cortex-M33」となったことだ。また、RP2350はRaspberry Piチップチームの主席エンジニアが開発した「Hazard3」というRISC-Vコアもデュアルコア構成で搭載した、デュアルアーキテクチャとなっている。なお、Cortex-M33とRISC-Vコアを同時に使用できるわけではなく、どちらか一方を選択する形となる。
また、オンチップSRAMは従来の256Kバイト(KB)から520KBに、プログラマブルIO(PIO)ステートマシンは8から12つになるなどのアップグレードもされている。
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