ニュース
アルプスアルパイン、パワーインダクター事業を譲渡:デルタ電子と最終契約書を締結
アルプスアルパインは、パワーインダクター事業を台湾Delta Electronicsグループに譲渡することを、2024年8月29日開催の取締役会で決めた。これに基づき、デルタグループの日本法人であるデルタ電子との間で、事業譲渡に関する最終契約書を締結した。譲渡金額は約103億円。
経営資源の集中と選択で、PBR1倍以上を達成へ
アルプスアルパインは、パワーインダクター事業を台湾Delta Electronicsグループに譲渡することを、2024年8月29日開催の取締役会で決めた。これに基づき、デルタグループの日本法人であるデルタ電子との間で、事業譲渡に関する最終契約書を締結した。譲渡金額は約103億円。
アルプスアルパインは、第3次中期経営計画期間の2027年度(2028年3月期)までにPBR(株価純資産倍率)1倍以上の達成を目指している。この中で、経営資源の集中と選択により、経営のさらなる効率化を推進していくことにした。
パワーインダクター事業は、直前の年間売上高が約30億円で、2024年3月期の連結売上高に占める構成比率は0.3%である。固有の磁性技術をベースに特定市場で一定の地位を確保しているものの、競合メーカーも多く存在する状況であった。このため、取引先でもあり長期にわたって信頼関係を構築してきたデルタグループに同事業を譲渡することに決めた。
デルタ電子に譲渡するのは、DDR DIMMなどの次世代半導体メモリー市場向け製品を含むパワーインダクターおよび、関連製品に用いる磁性材料の研究開発、製造、販売に関する事業となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- アルプスアルパイン仙台開発センターにR&D新棟完成
アルプスアルパインは、宮城県大崎市の仙台開発センター(古川)内に建設していた「R&D新棟(3号館)」が完成し、2023年4月17日に竣工式を行った。「働き方改革」や「D&I(多様性)への配慮」「再生可能エネルギーの活用」などに対応した施設となっている。 - アルプスアルパイン、磁気角度検知センサーを開発
アルプスアルパインは、車載モーターに向けた高精度で高出力の「磁気角度検知センサー」2製品を開発、量産を始めた。 - インフィニオンとデルタ電子、車載用途で協業
インフィニオン テクノロジーズと台湾のデルタ電子は、産業分野に続き新たに車載分野でも長期にわたり協業していくことで合意した。 - ロームとデルタ電子、GaNデバイスの開発で協業
ロームとデルタ電子は2022年4月27日、GaNパワーデバイスの開発と量産において戦略的パートナーシップを締結したと発表した。デルタ電子の電源開発技術と、ロームのパワーデバイス開発、製造技術を組み合わせ、600V耐圧のGaNパワーデバイスを共同で開発する。