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無線FE、300GHz帯で160Gbpsのデータ伝送に成功6G向けに1チップ化で小型化実現(2/2 ページ)

NTTは、300GHz帯の半導体回路を用いた小型無線フロントエンド(FE)を開発し、160Gビット/秒のデータ伝送に成功した。6G(第6世代移動通信)で超高速通信を実現するための重要なデバイスとなる。

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従来比で大幅に小型化、動作帯域も改善

 開発したFEは、300GHz帯の導波管結合器を用いた独自の技術により、金属パッケージに実装しモジュール化した。具体的にFEの長辺サイズは2.8cmとなり、従来品と比べ大幅に小さくなった。


InP-HEMT技術を用いて作製した300GHz帯TX ICおよび、RX ICとそれらを搭載したモジュール[クリックで拡大] 出所:NTT

要素部品の集積化でモジュールサイズを大幅に小型化[クリックで拡大] 出所:NTT

 さらに、集積化によってモジュール接続部を排除した。このため、動作帯域を大きく改善することができた。試作品を用いデータ伝送実験を行ったところ、シンボルレート40Gbaudの広い帯域を用い、16QAM変調信号を高い信号品質で伝送することができた。この結果は、300GHz帯において160Gビット/秒の伝送に成功したことを意味するという。

要素部品を1チップ化したことでTX、RXの動作帯域が改善
要素部品を1チップ化したことでTX、RXの動作帯域が改善[クリックで拡大] 出所:NTT
データ伝送実験の概要
データ伝送実験の概要[クリックで拡大] 出所:NTT

 今回の実験では、TXとRXを直接接続してデータ伝送を行った。今後は、TXとRXにそれぞれアンテナを接続し、実際の無線環境で性能評価を行い、サブテラヘルツ帯の有効性を実証していく。さらに、LO信号の発生部やIFの増幅器といった機能もFEに集積していく計画である。

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