シーメンスが半導体事業を強化 全工程を「デジタルの糸」でつなぐ:協業やM&Aで産業用AI拡大も狙う(2/2 ページ)
シーメンスは都内で記者説明会を開催し、半導体事業を強化していくことをあらためて強調した。半導体設計/製造の全工程で同じデータを共有する「Digital-Thread(デジタルスレッド)」が重要になると語った。
「10年先」を見据え、MicrosoftやNVIDIAとも協業
10年先を見据えたソリューション開発にも取り組んでいる。2022年にはNVIDIAと産業用メタバース構築に向けた協業を発表。AI主導のデジタルツイン技術を用いて、産業オートメーションの高度化を目指すとしている。2023年にはMicrosoftと提携し、産業用AIの拡大に向け「Siemens Industrial Copilot」の開発を進めるとした。一例として、Siemens Industrial Copilotを用いれば、ラダー言語ではなく、自然言語の入力によって新しいPLC制御ロジックを容易に生成でき、デバッグとドキュメント化もできるようになるという。
さらにSiemensは2024年10月、産業用シミュレーションおよびデータ解析ソリューションを手掛ける米国Altair Engineering(以下、Altair)を約100億米ドルで買収すると発表した。堀田氏は「Altairの買収により、電磁場解析などシミュレーションのソリューションを強化できる」と強調する。さらに、Altairが、AIに多額の投資をしてきた企業であることにも触れ、AIが設計において必須になっている中、SiemensはシミュレーションとAIポートフォリオで包括的なデジタルツインを強化することを目指すとした。
なお、シーメンスは2024年12月11〜13日に東京ビッグサイトで開催される 「SEMICON Japan 2024」に出展する。次世代の半導体設計と検証にフォーカスするエリアとして新設される「ADIS(Advanced Design Innovation Summit:アディス)」にブースを構える(ブース番号は6106)
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