Siemens、米DownStreamを買収 PCB製造ソリューションを強化:「CAM350」などのツールを展開
Siemens Digital Industries Softwareは2025年4月8日(米国時間)、プリント基板(PCB)設計業界向けの製造データ準備ソリューションを手掛けるDownStream Technologiesを買収したと発表した。これによって、中小企業向けPCB設計サービスを拡大する。
Siemens Digital Industries Softwareは2025年4月8日(米国時間)、プリント基板(PCB)設計業界向けの製造データ準備ソリューションを手掛けるDownStream Technologiesを買収したと発表した。これによって、中小企業向けPCB設計サービスを拡大する。
電子部品の複雑化が進み、市場投入までの時間短縮がより強く求められる中で、PCB設計から製造へのシームレスで信頼性の高い移行の必要性が高まっている。
DownStream Technologiesは、2002年創業の米国企業で、製造データの分析/処理や、PCB設計のドキュメント作成のためのツールを提供している。DownStream Technologiesのツールとしては、PCB製造のための設計検証/最適化/出力生成などが行えるCAM(Computer-aided manufacturing)編集ツール「CAM350」、PCB製造用ドキュメント作成を自動化する「BluePrint-PCB」などがある。
Siemens Digital Industries Softwareは「Siemensの強みである電子システム設計、自動化、デジタル化と、DownStream Technologiesの強みである製造のための設計および文書作成を組み合わせて、より強力で統合されたソリューションを構築する」としている。
DownStream Technologiesの創業者であるRick Almeida氏は「Siemensと協力して、PCB設計者がより効率的に、かつ自信を持って設計書を製造に引き継げるようなソリューションを提供する」としている。
なお、買収額などの取引条件は公開されていない。
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