加速する「ガラス基板」開発 日本もけん引役に:「SEMICON Japan 2024」でも関心の的(1/3 ページ)
半導体製造後工程技術への関心が高まっている。特に、チップレット集積と並んで注目度が高いのが、半導体パッケージ用のガラス基板だ。2024年12月に開催された「SEMICON Japan 2024」のセミナーの概要とともに、ガラス基板関連の情報やプレイヤーを整理してみたい。
この記事は、2025年4月16日発行の「EE Times Japan×EDN Japan 統合電子版2025年4月号」に掲載している記事を転載したものです。
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注目集めるガラスパッケージ基板
生成AIの急速な普及などで、半導体のさらなる高性能化が求められる中、業界では半導体製造後工程技術への関心が高まっている。特に、チップレット集積と並んで注目度が高いのが、半導体パッケージ用のガラス基板だ。2024年12月に開催された「SEMICON Japan 2024」では、ガラス基板をテーマにしたセミナーが開催され、立ち見が多数出るほど盛況だった。
本稿では、ガラス基板関連の情報やプレイヤーを整理してみたい。
ガラス基板の利点
現在、半導体パッケージ用コア基板には、低コストで優れた耐久性を持つ有機樹脂基板が用いられている。だが、AIやHPC(High Performance Computing)など向けのプロセッサの高性能化、高密度化に伴ってダイが大型化する中、半導体パッケージ用コア基板にも大型化が求められるようになってきた。樹脂基板には、熱膨張係数や剛性、放熱性能などにおいて、大型化には課題がある。そこで樹脂基板に代わるコア基板として白羽の矢が立っているのが、ガラス基板だ。
ガラス基板は、高温への耐性がある、回路パターンのゆがみが少ない、平たん性があるといった特徴を持つ。そのため、高密度なインターコネクトや、高い歩留まりでの大型フォームファクターを実現しやすくなる。
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