半導体後工程の専門展「SEMISOL」初開催へ 来場1万人見込む:「上半期の情報収集に」(2/2 ページ)
半導体後工程に関わる技術やソリューションの専門展「SEMISOL 2025」が、2025年6月18〜20日に開催される。SEMISOLは今回が初開催。SEMISOL開催の経緯や見どころについて聞いた。
セミナーも充実 SATASやASRAの講演も
――セミナープログラムも充実していますね。
長谷川氏 主に大学/研究機関や業界団体の講演を行う「Synergy Stage」と主に企業の講演を行う「Tech Stage」を、どちらも東8ホール内に設ける。Synergy Stageでは、6月18日(水)には横浜国立大学 准教授で半導体量子集積エレクトロニクス研究センター 副センター長の井上史大氏が登壇し、「半導体3D集積とチップレットの研究開発動向」と題した基調講演を行う。19日(木)には自動車用先端SoC技術研究組合(ASRA) 専務理事の川原伸章氏による特別講演「ASRAによるチップレット先端半導体の車載化について」、半導体後工程自動化・標準化技術研究組合(SATAS) 理事長でインテルの元会長である鈴木国正氏による特別講演「SATAS活動内容のご紹介」、日本OSAT連合会 事務局長の林力氏による「国内OSAT企業の業界団体の紹介」といったプログラムを用意している。
Tech Stageの講演としては18日、2024年12月にTSV/RDLの受託開発/製造サービスを発表したコネクテックジャパンから会長の平田勝則氏と専務執行役の下石坂望氏、先端開発部長の小松裕司氏が登壇し、TSV/RDLに注力する理由や展望を話す。他にもさまざまなセミナープログラムを用意しているので、3日間ずっと聞いても楽しめるのではないか。
――他に注力している点はありますか。
長谷川氏 マッチングを重視している。19日の17時過ぎからはネットワーキングイベントを開催し、出展者と来場者、出展者同士などの交流の機会を持ってもらう。セミナーに登壇する講師も一部参加予定だ。主催側でも企業同士を引き合わせるなどサポートしたい。
長く滞在できる展示会にすることも意識している。展示会来場者の平均滞在時間は2〜3時間だとされているが、セミナーもブースも充実しているので、1日中いられるような場にしたい。休憩スペースやワーキングスペースを用意する予定だ。
――来場者にメッセージをお願いします。
長谷川氏 ぜひ気軽に来てもらいたい。新年度が始まってすぐの6月はいろいろなことを考える時期だと思うので、リフレッシュの機会になるほか、直接顔を合わせる楽しみもある。商談の機会や新しい製品/技術など、何か発見してもらえるとうれしく思う。新しい展示会なので、出展者/来場者と一緒に育てていきたい。
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