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STM32×AIで実現 ドローンモーターの異常をリアルタイムで検知して協調TECHNO-FRONTIER 2025(1/2 ページ)

STマイクロエレクトロニクスは「TECHNO-FRONTIER 2025」に出展し、マイコンを用いたエッジAIソリューションやAIデータセンター向け電源ソリューションを紹介した。

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 STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は「TECHNO-FRONTIER 2025」(2025年7月23〜25日、東京ビッグサイト)に出展し、マイコンを用いたエッジAIソリューションやAIデータセンター向け電源ソリューションを紹介した。

ドローンモーターの異常をリアルタイムで検知して協調

 STは「STM32」などのマイコンを用いたエッジAIソリューションを提案していて、専用の開発ツールとして、機械学習ライブラリーを自動生成できる「NanoEdge AI Studio」などを用意している。

 今回マイコンを用いたエッジAIソリューションの実例として紹介したのが、ドローンモーターの制御だ。ニデックが開発したドローンモーターのESC(Electric Speed Controller)に「STM32H5」が採用されていて、そこにNanoEdge AI Studioで開発したAIモデルを搭載している。

 ドローンは、フライトコントローラー(FC)が機体全体を、ESCが各モーターを制御する仕組みだ。STM32H5を採用したニデックのESCは、NanoEdge AI Studioで開発したAIモデルによって、モーターの電流値からプロペラの異常を検出したりベアリングの故障を予測したりし、FCを介さずにESC間で情報を共有できる。これによって、いずれかのモーターに異常が発生した際、FCに負荷をかけずに他のモーターが回転数などを変えて異常をカバーするように動作できる。

 ブースでは、ドローンを模した2台のプロペラによるデモを紹介した。1台に磁石を近づけると、すぐに異常を検知してもう1台が動きを調整していた。

正常に動作している2台のプロペラ
正常に動作している2台のプロペラ[クリックで拡大]
左のプロペラに磁石を近づけると異常を検出し、情報を共有された右のプロペラが回転数を調整した
左のプロペラに磁石を近づけると異常を検出し、情報を共有された右のプロペラが回転数を調整した[クリックで拡大]

 「エッジでAIモデルを動かせるということが顧客の製品の価値につながる。STはハードウェアに加えて開発環境やテクニカルサポートも用意している」(ブース説明員)

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