200GHz動作の受光素子、NTTが開発 次世代光通信の基盤に:実用レベルの高信頼性を両立(1/2 ページ)
NTTは、200GHz級の動作速度と実用レベルの高信頼性を両立した次世代光通信向けの受光素子を発表した。今後データセンター内で必要になるとされる3.2テラビット/秒級の光通信実現の基盤となる成果だ。
NTTは2026年3月12日、200GHz級の動作速度と実用レベルの高信頼性を両立した次世代光通信向けの受光素子を実現したと発表した。これは、今後データセンター内で必要になるとされる3.2テラビット/秒級の光通信実現の基盤となる成果だ。
次世代光通信の実現へ 受光素子の高速化が課題
現在、データセンター内通信の速度は速いものでも800Gビット/秒程度だが、コンピュータの並列処理などを背景に、2030年ごろに向けてより高速な3.2テラビット/秒級の光通信の開発競争が進んでいて、高速動作可能な受光素子が求められている。
また、開発段階の特性評価も既存の受信器や計測器では対応できないことから、評価技術の観点からも高速受光素子の開発は重要だ。
感度と信頼性も損なわない独自構造
これまで、受光素子の開発に当たっては、高速化に伴って感度と長期信頼性が低下してしまうことが課題となっていた。
受光素子には、導波路型と垂直入射型がある。導波路型は感度を保ちやすい一方、構造が複雑で信頼性が課題となる。対して垂直入射型はシンプルな構造で信頼性を高めやすい一方、受光感度を高めにくい。NTTはこれまでの設計技術を発展させ、光学設計とバンド設計をともに最適化することで、高感度を実現可能な垂直入射構造を開発した。
動作速度の向上には受光素子の小型化が重要だが、素子を小型化すると劣化に弱い素子側面を流れる暗電流密度が増加し、故障につながるという問題があった。NTTは今回、電界を内部に閉じ込めて側面の暗電流を抑制する「反転型構造」を開発。素子の信頼性を高めた。
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