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「世界初」酸化ガリウムをSi基板にエピ成長、名大ら実用化を加速する新技術を発表

名古屋大学とNU-Reiの研究グループは、酸化ガリウム(Ga2O3)のエピタキシャル成長に関する研究成果6件を、応用物理学会春季学術講演会(2026年3月15〜18日)で発表する。

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酸化ガリウムの量産化へ、高密度酸素ラジカル源を中心とした薄膜成長技術

 名古屋大学低温プラズマ科学研究センターの堀勝特任教授、小田修特任教授、清水尚博特任教授らとNU-Reiの研究グループは、「世界で初めて」(同グループ)、シリコン(Si)基板上での酸化ガリウム(Ga2O3)のヘテロエピタキシャル成長に成功したと発表した。同グループは、本件を含むGa2O3のエピタキシャル成長に関する研究成果6件を、応用物理学会春季学術講演会(2026年3月15〜18日)で発表する。なお、これらの成果は名古屋大学発スタートアップのNU-Reiが実用化する予定だ。

 名古屋大学は2025年、NiO拡散層を用いた酸化ガリウムのp型制御技術を発表している。今回発表する6件の成果も、こうしたデバイス形成技術を支える材料成長プロセスの整備を前進させるものだとしている。

 具体的にはまず、高密度酸素ラジカル源(HD-ORS)を開発した。分子線エピタキシー(MBE)や物理蒸着法(PVD)で薄膜を形成すると、原子状態酸素密度を従来の2倍に向上できるという。

 そしてHD-ORSを用いたMBEで、300℃という低温環境でも毎時1μmでGa2O3のホモエピタキシャル成長を実現した。PVDでもHD-ORSを用いれば毎時1μmの速度で安定した(001)面ホモエピタキシャル膜を成長できるという。この速度は、一般的なMBEのほぼ10倍だ。さらに、エピタキシャル成長を行う前に、ウェット洗浄とGaラングミュア吸着を行うことで、シリコン基板の酸化を防止する前処理技術も確立した。

 そしてHD-ORSを用い2インチのSi(100)基板上に、Ga2O3をヘテロエピタキシャル成長させることに成功した。この他、NiO拡散層によるp型Ga系半導体を形成し、Ga2O3および、GaN基板でpn接合特性を確認した。電流密度はNiショットキーダイオードの2倍だという。

 これらの成果はNU-Reiが実用化する予定で、研究グループは「次世代パワーデバイスの形成技術を支える材料成長プロセス整備のさらなる前進が期待される」としている。

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