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もはや半導体メーカーの域を超えた NVIDIA最新エッジ機器を分解この10年で起こったこと、次の10年で起こること(101)(3/4 ページ)

今回は、NVIDIAが2025年後半に発売した最新レファレンスキット「JETSON AGX Thor」と、手のひらサイズのコンピュータ「DGX Spark」を分解する。自社で最終製品のほぼ完成形といえるキットを提供するNVIDIAは、半導体メーカーというカテゴリーを完全に抜け出している。

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手の平サイズのDGX Spark、その中身は

 図6は2025年4Qに国内発売されたNVIDIAの手の平サイズ スーパーハイエンドコンピュータDGX Sparkの様子である。AppleのMac Studioと「Mac Mini」の中間サイズだ。演算性能はFP4で1P(ペタ)FLOPS。性能はモンスター級とまではいかないが、一般的なPCなどに比べれば非常に高い。内部は、巨大なヒートシンクと2基のAir Fanと基板で構成されている。端子の特徴は、AGX Thorと同じく光トランシーバーを接続できるQSFP28を備えることである。DGX SPARKではQSFP28を2スロット備えており、200Gbpsに対応する。

図6:2025年4Q発売のDGX Spark
図6:2025年4Q発売のDGX Spark[クリックで拡大]出所:テカナリエレポート

 図7はDGX Sparkの基板の様子である。AGX Thorはインタフェース基板とコンピュータ基板が分離した2枚構成であったが、DGX Sparkは一体化した1枚基板となっている。基板の下部と左側はインタフェース、右上がコンピュータ部になっていて、右下にはNVIDIAのインタフェース「InfiniBand」対応のConnectX-7チップが搭載されている。400Gbpsの通信チップで、写真を掲載しようと思ったが図面にスペースがなかったのでシリコン上の型名を一部掲載した。TSMC 7nmプロセス製造チップだ。

図7:DGX Sparkの基板
図7:DGX Sparkの基板[クリックで拡大]出所:テカナリエレポート

 左側はメインのプロセッサ「GB10」。2シリコンのチップレットとなっており、CPUサイドは台湾MediaTekが、GPUサイドはNVIDIAが開発を担当している。CPU、GPUサイドともにTSMC 3nmプロセス製造だ。GB10プロセッサを取り囲むように16GB LPDDR5Xメモリパッケージが並び、トータルで128GBを実装する。さらにパワーステージなど電源系部品がビッシリと並んでいる。基板そのものもDGX Spark本体と同じ手の平サイズなので、今後さまざまなエッジ製品に展開できるものと思われる。まずは2026年にはGB10プロセッサが「N1X」プロセッサのネーミングチップとなって、PC製品(ノートPCなど)に搭載され、広がっていく模様だ。

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