もはや半導体メーカーの域を超えた NVIDIA最新エッジ機器を分解:この10年で起こったこと、次の10年で起こること(101)(4/4 ページ)
今回は、NVIDIAが2025年後半に発売した最新レファレンスキット「JETSON AGX Thor」と、手のひらサイズのコンピュータ「DGX Spark」を分解する。自社で最終製品のほぼ完成形といえるキットを提供するNVIDIAは、半導体メーカーというカテゴリーを完全に抜け出している。
スマホの電源管理技術をDGX Sparkも採用
表1は2023年の「MediaTek Dimensity 9300」プロセッサ搭載のスマートフォン「VIVO X100 Pro」の電源ICと、DGX Sparkの電源IC(一部)の様子である。スマホでは電圧や周波数を変動させることで、電力を削減(最適化)するためのDVFS(Dynamic Voltage and Frequency Scaling)技術が長年使われている。スマホの電源管理技術がDGX Sparkにも多数搭載されている。 DGX SparkではCPUサイドシリコンの開発をMediaTekが担当しているが、CPUシリコンだけでなく、電源系設計にもMediaTekが深く関与しているわけだ(MediaTek製チップが多数搭載されていることからも明らかだ)
図8はDGX Sparkに搭載されるGB10プロセッサの様子である。TSMC 3nmプロセスで製造される2つのシリコンは、NVIDIAの専用インタフェース「NVLink-C2C」で接続されている。NVIDIAからもさまざまな情報が公開されているのでここでは詳細は記さないが、非公開情報としては、シリコン上の年号が2024年となっていることを本報告のトピックとしたい(インパクトないけど)
次回は間に合えば、2026年版「MacBook Pro M5 Pro/M5 Max」(すでに入荷しているがレポート化している時間がない……)を取り上げたい。間に合わない場合は、SONY 「WF-1000XM6」など、この半年で発売になった日本製品数点を報告する。
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