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「Renesas 365」がついに始動 「不可能だった規模」の検証、数分でまずは550超のRAシリーズを統合(2/3 ページ)

ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)が、電子機器開発プラットフォーム「Renesas 365」の一般提供を開始した。ドイツで開催された組み込み技術の展示会「embedded world 2026」において記者説明会を開催し、その詳細を明かした。

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プラットフォームとしてのアプローチの重要性

ルネサスのアプリケーション/システムエンジニアリング担当バイスプレジデントのHooman Foroughi氏
ルネサスのアプリケーション/システムエンジニアリング担当バイスプレジデントのHooman Foroughi氏

 続いて登壇した、ルネサスのアプリケーション/システムエンジニアリング担当バイスプレジデントであるHooman Foroughi氏は、Renesas 365の具体的なコンセプトについて説明した。

 同氏は、組み込み開発のプロセスを「アイデア出し」「設計」そして「製品としての具現化」という3段階に整理し、これらを1つの連続したプロセスとして統合することの重要性を強調。Renesas 365は、この統合を実現するためのインテリジェントプラットフォームとして設計されているとした。開発初期の要件をモデルベースで表現し、それを基に設計や検証を進めることで、各工程の情報が相互に関連付けられる。これによって、開発者は各要素の関係性を意識しながら設計を進めることができるとしている。

組み込み開発のプロセスを「アイデア出し」「設計」「製品としての具現化」という3段階に整理し、これらを1つの連続したプロセスとして統合することの重要性を強調した[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス
組み込み開発のプロセスを「アイデア出し」「設計」「製品としての具現化」という3段階に整理し、これらを1つの連続したプロセスとして統合することの重要性を強調した[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス

 同氏はまた、日常生活におけるプラットフォームの普及を例に挙げ「Uberのような配車サービスやECではプラットフォームが中心的役割を果たしているが、組み込み開発はまだその段階に至っていない」と指摘。Renesas 365によってアイデア出しからPoC(概念実証)、シミュレーションなどのデジタル検証を通じて、より迅速かつ高品質で製品化ができると強調した。

Renesas 365は、従来の断片化したワークフローを、ライフサイクル全体にわたってつなぎ合わせる役割を果たすとしている
Renesas 365は、従来の断片化したワークフローを、ライフサイクル全体にわたってつなぎ合わせる役割を果たすとしている[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス

自動でデバイス候補を提示、「現実的に不可能な作業」が数分で完了

ルネサスのR&D(研究開発)/デジタルインダストリーズ担当バイスプレジデントであるLeigh Gawne氏
ルネサスのR&D(研究開発)/デジタルインダストリーズ担当バイスプレジデントであるLeigh Gawne氏

 ルネサスのR&D(研究開発)/デジタルインダストリーズ担当バイスプレジデントであるLeigh Gawne氏は、Renesas 365の具体的な機能を紹介した。今回の一般提供では、第1弾として、Armコアを搭載した32ビットマイコン「RAファミリー」574品種に対応。これらのデバイスは全てプラットフォーム上でネイティブにサポートされていて、統合開発環境e2 studioやFlexible Software Package(FSP)、SDKなどと連携する。

第1弾として、Armコアを搭載した32ビットマイコン「RAファミリー」574品種に対応。これらのデバイスは全てプラットフォーム上でネイティブにサポートされていて、統合開発環境e<sup>2</sup> studioやFlexible Software Package(FSP)、SDKなどと連携する
第1弾として、Armコアを搭載した32ビットマイコン「RAファミリー」574品種に対応。これらのデバイスは全てプラットフォーム上でネイティブにサポートされていて、統合開発環境e2 studioやFlexible Software Package(FSP)、SDKなどと連携する[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス

 中核となるのが、モデルベースによる設計支援機能だ。システム全体の要件や制約条件をもとに、プラットフォームが適切なマイコン候補を自動的に提示する。ピン配置や周辺機能、タイミング、消費電力といった個別仕様だけでなく、システム内の機能ブロックとの適合性まで考慮した評価が行われるため、従来のようにデータシートを1つ1つ確認する必要がないという。これによって、これまで1デバイスにつき1時間程度を要していたという選定、検証作業を数分に短縮できるという。

モデルベースによる設計支援機能について
モデルベースによる設計支援機能について[クリックで拡大] 出所:ルネサス エレクトロニクス

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