「究極の半導体」ダイヤモンドを社会へ 動態展示も実現の早大発新興:Power Diamond Systems 藤嶌辰也氏/宇田川昌和氏(2/3 ページ)
電力需要の増大でパワー半導体の性能向上の重要性が高まる中、次世代パワー半導体の研究開発が進んでいる。中でも優れた物性値を誇り、「究極の半導体材料」と称されるのがダイヤモンドだ。ダイヤモンド半導体の研究を進めるPower Diamond Systems(PDS) Co-Founder&CEOの藤嶌辰也氏、同社 事業連携統括 宇田川昌和氏に、ダイヤモンド半導体の社会実装に向けた同社の取り組みについて聞いた。
縦型構造に強み 25年には動態展示も実現
――PDSのデバイスの特徴や、研究開発の進捗状況について教えてください。
藤嶌氏 現在開発が進められているダイヤモンド半導体デバイスの多くは横型の構造だが、PDSでは縦型構造のダイヤモンドMOSFETも開発してきた。縦型構造では、低抵抗かつ高耐圧で電力密度を高められることが特徴だ。電力密度が高まるほど熱マネジメントは難しくなるが、ダイヤモンドは熱伝導率が高いので、比較的小型のまま動作させられる。
宇田川昌和氏 技術開発は順調に進んでいて、2025年12月の「SEMICON Japan」では、ダイヤモンドMOSFETの評価ボードを用いた動態展示を行った。実際にその場で動いているものを見せられるのは、きちんと研究開発が進んできた証拠だ。「ダイヤモンド半導体は論文で見るもの」という印象を持っている人も多かったと思うので、来場者は大きな驚きをもって受け止めてくれていたと感じる。
2026年3月には耐圧550Vでドレイン電流0.8AのダイヤモンドMOSFETを開発し、初めて200V/1Aのスイッチング動作を実現したことや、ダイヤモンドMOSFETを用いた非同期整流降圧DC-DCコンバーターを作製し、連続スイッチング動作への対応を確認したことも発表した。
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