新世代半導体の開発や製造で共同体、産総研が設立:会員間の技術交流や連携を促進
産業技術総合研究所(産総研)エレクトロニクス・製造領域ハイブリッド機能集積研究部門は、新世代半導体の開発や製造にかかわる技術交流や連携を行うためのコンソーシアムを2026年2月に設立した。現在会員を募集している。
産総研の半導体施設設備を活用し、技術や試験用素材の製作を支援
産業技術総合研究所(産総研)エレクトロニクス・製造領域ハイブリッド機能集積研究部門は2026年4月1日、新世代半導体の開発や製造にかかわる技術交流や連携を行うためのコンソーシアムを設立したことを発表した。設立は2026年2月1日付で、現在会員を募集しているという。
産総研が設立したコンソーシアムの名称は「新世代半導体集積システム技術コンソーシアム(ASiST)」だ。半導体デバイスの設計や前工程から後工程、パッケージングを始め、光電融合、パワーエレクトロニクス、MEMSなどに関する先端の技術や設備を活用し、中立的な立場で半導体分野における技術の交流や連携強化、参入支援といった場を提供する。
例えば、会員同士の情報交換や技術紹介などはコンソーシアム全体で取り組む。これとは別に特定技術に関する動向の共有や議論は、「設計指向」「中工程指向」「パッケージング指向」といった形でワーキンググループ(WG)を設けて活動する。
産総研は設計や前工程、パッケージングなど、さまざまな開発拠点を整備している。会員がこれらを有効活用して成果が得られるよう、ASiSTが相談窓口となって会員に対する技術支援や試験用素材(TEG)の製作支援などを行う。
なお、ASiSTは広島で開催される「ICEP-HBS 2026」(2026年4月14〜18日)でコンソーシアムの紹介展示を行う。2026年6月3日には第1回総会を予定している。
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