サンケン電気26年3月期は赤字転落 中国の「自前主義」響く:純損益が98億円に(2/3 ページ)
サンケン電気は2026年5月15日、2026年3月期通期(2025年4月〜2026年3月)の決算を発表した。子会社だったAllegro MicroSystemsが連結対象から外れたことや、中国で白物家電の自国半導体シフトが進んだことなどで減収減益し、純利益は前期の509億円の黒字から、98億円の赤字に転落した。
26年度は下期の採算改善で黒字回復を目指す
サンケン電気の代表取締役社長CEOを務める髙橋広氏は「2026年3月期の下期にわたって為替影響がプラスに働いたこと、第4四半期で在庫出荷増に伴う未実現利益の戻りや経費削減があったことなどで、2025年11月時点の業績予想から売上高、営業利益は改善した。一方で営業外損失から純利益はほぼ予想通りに着地した」と述べる。
「生産再編は計画通りに進捗していて、石川サンケン志賀工場は2026年4月30日をもって閉鎖した。今後は移管先での生産立ち上げ、生産性挽回に取り組む。中国市場の変化による在庫増懸念には、前工程から後工程に及ぶ生産調整で、在庫の適正化を進めた」(髙橋氏)
2027年3月期通期(2026年4月〜2027年3月)の業績予想は、売上高865億円と前期比7.9%増、営業利益14億円、純利益10億円と黒字回復を見込む。売上高は顧客と交渉を進める、金属建値高騰に対する適正価格条件の獲得を下期側に厚めに盛り込んで算出。営業利益は、在庫増回避のための生産調整を上期いっぱいは継続する計画から上期は赤字としつつ、金属建値対策や生産再編などで下期に採算を改善させ、黒字を達成する見込みだとした。
髙橋氏は「市場環境のマクロな変化要因はいろいろあるが、重点領域に定めるデータセンター、空調、バッテリー自動車(BEV)などにおけるパワー半導体需要は増加し、追い風になる見通しだ」とする。
市場別に見ると、自動車では内燃機関(ICE)向けが堅調さを維持しつつ、BEVやプラグインハイブリッド車(PHEV)の空調向け、ハイブリッド車(HEV)向けで同社インテリジェントパワーモジュール(IPM)の採用が増加し、売り上げ増に貢献見込みだとする。
白物家電は中国向けを維持しつつ、韓国エアコン向けでIPMのシェア増加、インドおよび欧州顧客の新規採用によって売り上げ増になるとする。産機/民生では欧州、中国、日系顧客で業務用空調向けIPMなどの売り上げ伸長を見込むほか、韓国の有機EL(OLED)TV向けで新製品のデジタル電源ICが採用され、売り上げ増になると予想している。
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