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中国SiCの進化「日本は追い付けないレベル」 競わず活用を技術商社が日本企業に提言(1/2 ページ)

技術商社のマルエム商会が炭化ケイ素(SiC)ビジネスに本格参入する。同社が正規代理店を務める国内外メーカーのSiC関連製品や技術を組み合わせ、日本の顧客に提案するという。同社は記者会見を開催し、同社のSiCビジネスについて説明したほか、急速に進展している中国SiC業界の現状についても解説した。

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 技術商社のマルエム商会が炭化ケイ素(SiC)ビジネスに本格参入する。同社が正規代理店を務める国内外メーカーのSiC関連製品や技術を組み合わせ、日本の顧客に提案するという。2026年5月18日、同社は記者会見を開催し、同社のSiCビジネスについて説明したほか、急速に進展している中国SiC業界の現状についても解説した。

マルエム商会 社長の西岡隆夫氏(中央)、取締役の横伸二氏(中央右)
マルエム商会 社長の西岡隆夫氏(中央)、取締役の横伸二氏(中央右)[クリックで拡大]

「右から左」ではないフォロー体制

 マルエム商会は愛知県に本社を置く1923年設立の技術商社だ。自動車産業を含む製造業向けにファクトリーオートメーション(FA)設備などを多く提案している。社内にはエンジニア出身者が多いことも特徴だ。

 マルエム商会がSiCビジネスに参入する理由について、マルエム商会 社長の西岡隆夫氏は「自動車業界は電気自動車(EV)への移行で100年に1度の変革期にある。それに対応するような事業を起こす必要があると考えた」「これまでマルエム商会は設備に関わる事業が中心だった。半導体材料を新たにポートフォリオに加えたい」と説明した。

 SiCビジネスの内容は、日本のパワー半導体メーカーなどの顧客に、提携企業のSiCウエハーやエピウエハー、チップやモジュールまで提供するというものだ。提携企業はSiCの研究開発が急速に進む中国が中心だ。SiC粉末からウエハーを得意とするJSG、エピウエハーを得意とするTYSiCなど、サプライチェーンの各段階の企業と提携していることから、顧客の要望に合わせてさまざまな加工状態で提案できることが強みだという。

 西田氏は「商品を右から左に渡すだけではなく、日中のビジネス文化の違いや品質管理基準の違いなども間に入ってフォローする」と説明した。

米中貿易摩擦で広がった「中国無視」

 記者会見にはマルエム商会 取締役の横伸二氏も登壇し、中国SiC業界の現状について説明した。横氏は中国の浙江大学/浙江工業大学MBAで客員教授も務め、中国の半導体業界に精通している。

 中国政府は2015年に製造業強化の国家戦略「中国製造2025」を策定し、研究開発と生産の両面で大型投資を実施。2024年には巨大な生産能力が誕生した。しかし、横氏は「こうした中国の半導体業界の情報は日本にあまり伝わっていない」と指摘する。

SiCパワー半導体に関する日本/米国/中国の動向
SiCパワー半導体に関する日本/米国/中国の動向[クリックで拡大] 出所:マルエム商会

 その理由の1つが2018年から続く米中貿易摩擦だ。「その頃から日本では米国に忖度して中国を軽視、無視してしまうようになった」(横氏)という。横氏は「日本の自動車業界において、EV化のボトルネックになる部材はSiCだ。日本企業はSiCの調達が止まらないよう2023年ごろから米国のWolfspeedやCoherentへ巨額の投資を行ったが、中国が巨額の投資を終えてから戦おうとしても遅すぎた」と分析する。

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