NTT、「IOWNファンド」設立 NVIDIAに倣い外部技術取り込みへ:800億円規模になる見込み(1/2 ページ)
NTTは2026年6月、IOWNエコシステムの構築と新たな事業創出を目的とした投資ファンド「IOWN AI Fund」の設立を発表した。有望企業の発掘やIOWN関連技術への投資を通して、次世代のAIインフラ形成への貢献を目指す。800億円規模のファンドとなる見込みだ。
NTTは2026年6月10日、IOWNエコシステムの構築と新たな事業創出を目的とした投資ファンド「IOWN AI Fund」の設立を発表した。有望企業の発掘やIOWN関連技術への投資を通して、次世代のAIインフラ形成への貢献を目指す。800億円規模のファンドとなる見込みだ。
同ファンドの運営パートナーとしては、米ベンチャーキャピタルWalden Catalystの創設者であるYoung Sohn氏、韓国の通信大手であるSK Group、台湾の通信大手である中華電信、そして日本政策投資銀行が参画する。
エージェントAIやフィジカルAIの登場で中心技術は変化
近年、AI技術の進展が急速に進んでいるが、AIエージェントやフィジカルAIの登場で、中心技術は変化していくと考えられる。
NTT 副社長執行役員 最高事業開発責任者(CBDO) 柳瀬唯夫氏は「今後は学習よりも、推論やAI同士のコネクトが重要になるだろう。現在のデータセンターはハイパースケーラーによる大規模集中型のものが多いが、自前でサーバやデータセンターを持つ企業も増え、中規模化/分散が進むと考えられる。GPUも、大規模なものよりも小規模かつリアルタイム性の高いものが志向されるだろう」と指摘する。
こうした状況では、分散されたデータセンター間を接続するネットワーク技術、リソースを全体最適化するソフトウェアが重要になり、計算はGPUだけでなくCPUやASICも含めた多品種のチップを組み合わせることになると考えられる。
IOWN関連技術への期待が高まる
NTTは、ここで同社が推進してきた次世代情報通信基盤であるIOWNが有効だと考える。IOWNの主要技術である光電融合デバイスはデバイス間/デバイス内の接続を電気接続から光接続に置き換え、低消費電力化や高速化に貢献する。また、APN(All Photonics Network)は電気信号と光信号との接続をなくして、高速/大容量/低遅延での通信を実現する。さらに、分散型光コンピューティングは別々のデータセンターを1つのデータセンターのように見立て、リソースを効率的かつ柔軟に利用できるようにする。
NTTはこれらの技術によって、電力効率や伝送容量を向上させ、遅延を大きく低減できるとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



