ヒートシンクに直接実装、高耐圧SiC新パッケージ Navitasが初公開:PCIM Expo & Conference 2026(1/2 ページ)
Navitas Semiconductorは、世界最大規模のパワーエレクトロニクス展示会「PCIM Expo & Conference 2026」(2026年6月9〜11日/ドイツ・ニュルンベルク)において、高耐圧SiC MOSFET用の新パッケージ「UHV-TO-247-4-ISO」を初公開した。絶縁構造を組み込むことで、1200〜3300VクラスのディスクリートSiC MOSFETをヒートシンクに直接リフロー実装可能にした。
Navitas Semiconductor(以下、Navitas)は、世界最大規模のパワーエレクトロニクス展示会「PCIM Expo & Conference 2026」(2026年6月9〜11日/ドイツ・ニュルンベルク)において、高耐圧SiC MOSFET用の新パッケージ「UHV-TO-247-4-ISO」を初公開した。絶縁構造を組み込むことで、1200〜3300VクラスのディスクリートSiC MOSFETをヒートシンクに直接リフロー実装可能にした。同社は「ディスクリートデバイスでありながら、パワーモジュール並みの熱性能を実現した」としている。
6000V超の絶縁性能
UHV-TO-247-4-ISOは、同社の1200、2300V、3300VのSiC MOSFET向けに開発した絶縁型ディスクリートパッケージだ。
最大の特長は、窒化アルミニウム(AlN)基板を用いた絶縁構造を採用し、6000V超の絶縁性能およびヒートシンクへの直接リフロー実装を実現した点だ。パッケージには沿面距離を延ばすための溝構造も設けていて「絶縁されたタブからリード部までの沿面距離は最小12.4mm、ドレイン−ソース間では16mmを確保している」という。
説明担当者によると、同パッケージではAlN基板とAMB(Active Metal Brazing)技術を採用したほか、樹脂モールド材には耐トラッキング指数(CTI)600超の材料を使用。「熱サイクルやパワーサイクルに対して非常に高い耐性を実現している」としている。
従来の高耐圧ディスクリートデバイスでは、ヒートシンクとの間に外付けのセラミック絶縁板やグリスを介して実装する必要があった。これに対しUHV-TO-247-4-ISOはヒートシンクへ直接はんだ付けできるため、外部絶縁材やTIM(Thermal Interface Material)が不要になる。これは部品点数の削減や実装工程の簡素化にもつながるという。またこの構造によって、チップとヒートシンク間の寄生容量も低減。外付けセラミック絶縁板を用いる構造と比べ、コモンモードノイズや放射EMIを抑制でき、より高速なスイッチング動作を可能にするほか、高電力密度化やシステム効率の向上、EMI対策コストの低減にも寄与するとしている。
Navitasによると、ジャンクションからヒートシンクまでの熱抵抗(RTH,J-HS)は、従来の非絶縁パッケージ「HV-TO-247-4」の1.0℃/Wから0.4℃/Wと、最大60%低減できる。これによって電力損失能力を最大150%向上できるという。
製品は1200V、2300V、3300Vの3電圧クラスで展開する。現在サンプル供給中だ。用途としては、固体変圧器(SST)、高電圧系統連系型の電力変換システム(PCS)、蓄電池エネルギー貯蔵システム(BESS)、再生可能エネルギー機器などを想定していて、「これらの顧客から非常に大きな関心を寄せられている」とした。
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