光をスマートなデータへ AI時代にSTが描くイメージング製品戦略:車載/産業/ロボットに展開(2/3 ページ)
AIの発展に伴ってデータの重要性が高まる中、STマイクロエレクトロニクスはAIが活用するためのデータを取得する手段としてイメージング製品を強化している。STが描くイメージング製品戦略と新製品の特徴を紹介する。
深度と赤外線情報を同時取得する「VL53L9」
そうした戦略を踏まえ、今回発表したのが3D LiDARモジュールであるVL53L9だ。同製品は54×42ゾーン、すなわち2268ゾーンの解像度で距離情報を取得できる。視野角は54×42度で、測距範囲は5cm未満から最大9m。最大100fps(フレーム/秒)での測距が可能だ。
VL53L9は、STの積層型BSI(裏面照射) SPAD(単一フォトンアバランシェダイオード)センサー技術とメタサーフェス光学素子を活用した製品だ。オンチップのdToF処理機能やパワーマネジメントICを搭載したオールインワン型モジュールで、キャリブレーション不要でシステムに組み込めることも特徴だ。
STのToF測距センサー製品群であるFlightSenseファミリーは、初期の製品では測距範囲が約50cmだった。その後、2m、5mと測距距離を伸ばし、今回のVL53L9では最大9mまで対応した。解像度についても、画角内の距離を1点で取得する製品から、現在は2000点以上の距離情報を取得できる製品へと進化している。
VL53L9の大きな特徴が、2Dの赤外線情報と3Dの深度情報を同時に取得できることだ。デュアルスキャンフラッド照明を採用し、ドットスキャン方式の課題だった点と点の間の死角を解消することで、小さな物体も検出しやすくした。ST イメージング製品部 アナログ・MEMS・センサ製品&スマートフォン コンピテンスセンター シニア マネージャー(フィールド・アプリケーション)のミクニ久美子氏は「家具の脚のような細い構造も検出できる」と説明した。あえて人物の識別はできない解像度に設計していて、プライバシー保護にも配慮できる。
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