ルネサスが描く2035年 「AIがユーザーになる時代」の成長戦略:AIインフラ、フィジカルAI、エッジの3段階で(1/3 ページ)
ルネサス エレクトロニクスは投資家向け説明会「Capital Market Day 2026」を開催した。ルネサス 社長兼CEOの柴田英利氏が、2035年を見据えた全社戦略について説明した。今後の成長ドライバーはAIインフラ、フィジカルAI/ソフトウェア定義車両(SDV)、エッジインテリジェンスの3段階だという。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2026年6月25日、投資家向け説明会「Capital Market Day 2026」を開催した。ルネサス 社長兼CEOの柴田英利氏が、2035年を見据えた全社戦略について説明した。
2035年は「組み込みといえば」を目指す
柴田氏は、自身のCEO就任以来の7年間と今後のルネサスの方向性を表すキーワードとして「3倍」「25%」「トップ3」を挙げた。
「3倍」とは、2019年から2026年にかけてのEBITDA(利払い/税引き/減価償却前利益)の変化だ。ルネサスは2026年通期の業績予想を開示していないので、第1四半期の実績と第2四半期の予想を足して2倍にしたものを2026年の数値としている。同じ前提で、7年間で売上高は2.1倍、時価総額は8.7倍になった。柴田氏は「これまで良い時も悪い時もあったが、全体を通じて見ると、これだけの進捗を成し遂げた。これを踏まえて、今後われわれが取るアクションに対して『おっと』と思うことがあれば『今回も大丈夫』と思ってもらえるとうれしい」と述べた。
「25%」とは、足元で意識する営業利益率だ。ルネサスは現在、営業利益率25〜30%のオペレーティングモデルを念頭に置きながら、将来の成長に必要な投資を進める「キャッチアップ」の局面にあるとしている。
そのための取り組みとして柴田氏は、2024年に買収したAltiumの活用、電子機器開発プラットフォーム「Renesas 365」の展開、社内のIT/AI基盤整備、開発手法の改善、組織改革などを挙げた。「ハードウェアだけではAIの性能を十分に引き出せない」として、ハードウェアを起点にしながらも、設計環境や開発体験、組織基盤まで含めた投資を進める方針だ。
「トップ3」とは、2035年に向けた目標だ。柴田氏は「もちろん売上高や市場シェアという指標もあるが、一番大切なのはユーザーから見て『エンベデッドといえばこの3社』という中に必ず入ることだ」と説明した。
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