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無線チップ不要、「音」でデータを送受信 既存機器に通信機能を追加通信範囲の制御も可能

スマート・ソリューション・テクノロジーは「TECHNO-FRONTIER 2026」に出展し、音波通信技術「TrustSound」を紹介した。既存機器のスピーカーやマイクを活用して、専用の無線チップを追加せずに通信機能を実装できる。

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 スマート・ソリューション・テクノロジーは「TECHNO-FRONTIER 2026」(2026年7月15〜17日、東京ビッグサイト)に出展し、音波通信技術「TrustSound」を紹介した。既存機器のスピーカーやマイクを活用して、専用の無線チップを追加せずに通信機能を実装できる。

無線チップなしで通信機能を追加

 TrustSoundは、データを人間の耳には聞こえにくい高周波音に変換して送受信する通信技術で、送信側デバイスにスピーカー、受信側デバイスにマイクが備わっていれば利用できる。スマート・ソリューション・テクノロジーは同技術をスマートフォンアプリ用のソフトウェア開発キット(SDK)やルネサス エレクトロニクスの低消費電力マイコン「RL78」用のライブラリとして提供している。

 TrustSoundはBluetoothや近距離無線通信(NFC)と違って電波を用いない。そのため、TrustSoundによる音波通信機能自体には、技適取得をはじめとする電波法上の手続きは必要ない。無線チップを用意する必要もないので、もともとスピーカーなどの発音部品を備えたデバイスであれば、ハードウェアを変更せずに通信機能を追加できる。

「TrustSound」の利用例。温湿度センサーで取得した情報を音でタブレットに送信している
「TrustSound」の利用例。温湿度センサーで取得した情報を音でタブレットに送信している[クリックで拡大]

 実際に、介護施設などで用いるヘルスケアデバイスに通信機能を搭載した事例がある。このデバイスにはもともとブザー機能のためのスピーカーがついていたことから、TrustSoundを利用し、ハードウェアの変更なしでスマートフォンアプリにデータを送信できるようにしたという。

壁を越えにくい音で通信範囲を制御

 通信範囲を空間単位で区切りやすいことも利点だ。TrustSoundが利用する高周波音は壁を越えて届きにくいので、同じ施設内でも部屋ごとに情報を分けて送信できる。この特性を生かして、大学の出席管理システムにも採用されている。ブース担当者は「教員のPCから音を再生し、学生がスマートフォンのアプリで受信すると、出席が記録される。この音は教室外に届きにくいので、隣の講義室の情報が混ざりにくい。教室外からの出席登録を防ぎやすいので、出席を偽装する『代返』の抑止にもつながる」と説明した。

 「TrustSoundは、コストが重視されるデバイスや既にハードウェア設計が決まっているデバイスに通信機能を追加したい場合、あるいは電波を用いた無線通信が適さない用途に適している」(ブース担当者)

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